かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

百寺巡礼その2 北陸

2011年01月31日 | Books


百寺巡礼は、各巻、それぞれの地域を10寺回るのだが、この北陸編に出て来る10寺には、どこにも行ったことがない。行ったことがないどころか、永平寺以外は、恥ずかしながら聞いたこともなかった。

五木さんは、北陸を第三のふるさとという。生まれは、筑紫地方。青春の門でお馴じみだ。育った故郷は、朝鮮半島。青春後期から、作家時代後期から新人作家時代を、金沢で過ごした。金沢では、雪の重みで折れる木の枝の音の話を読んだことがある。しなやかであれば、折れないだろうということだ。

その中で、本書を読むと、北陸に、こんなに多くの素晴らしお寺があるのだと、驚いた。関東以北に比べ、京都に近いということなのだろう。その中で、高岡の瑞龍寺などは、まっさきに訪れたいお寺だ。先日高岡に行く機会があったが、寄ることはできなかった。
山門がまず大きい。
富山には、富山と高岡という二大都市があるが、高岡には、奈良時代から、国分寺がおかれ、あの大伴家持も赴任していたのだという。三輪山や、大和三山しか見たことがなかった家持の、立山を読んだ歌も残る。
高岡の街が栄えたのは、前田利家の息子の利長の功績なのだそうだ。そして、この瑞龍寺は、その利長を祀るだめ、加賀藩の総力を挙げた建てたお寺なのだそうだ。道理で、立派な訳だ。

その仏殿の屋根も、鉛瓦というどっしりしたもので、金沢城の石川門と同じものなのだそうだ。
歴史を知ってから、お寺を訪れるのも、楽しみの一つだろう。

ホームページのネパール編を、とりあえず、まとめた。
欲を言いだすと、いつまでも終わらないので、すぐわかる範囲でまとめてみた。
間違いなどもあると思うので、忌憚ないご意見をいただきたい。

http://www40.tok2.com/home/kaneyan/Nepal%20Index.html
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CROSSROADS GUITAR FESTIVAL 2010

2011年01月30日 | Music



クロスロードコンサートは、昨年3回目が開催された。早速、DVD(BD)が出ている。
1回目から、全てDVD化されているが、それぞれ、純粋に、見てて楽しい。

今回も、ジェフベック、ロンウッド、スティーヴウィンウッド、シェリルクロウ、デレクトラクスなどのお馴染メンバーの他、バディガイや、BBキングなどの、クラプトンのこういうコンサートだからこそお目にかかれる大御所まで、豪華絢爛。
ミシシッピ川のデルタ地帯で生まれたブルースは、川沿いに北上し、当時の大都市シカゴで、大きく発展した。そこから、イギリスに輸出され、クラプトンは、大きな影響を受けた。だから、ブルースに傾倒するクラプトンは、このコンサートをシカゴで、開催しているのだろう。

音質の差はわからないが、画面の方は、BDになって、迫力も倍増。

司会が、ビルマーレイというのも嬉しい。シカゴ出身のコメディアンだが、シカゴにいたころは、ゴーストバスターズで、大ブレイク中だった。

出て来る豪華メンバーの演奏を聴き比べてみてはいかが?

追伸
昨日は、絶対アジアカップ決勝を見ようと思っていたのだが、早朝からのゴルフ疲れで、ダウン。朝起きたら、見事優勝してた。おめでとう。ずいぶん危なかったらしいけど、粘りに粘って、最後は、豪快なボレーシュートで決めた。ザッケローニさんの、日本チームとの相性はよさそうだ。ラテン系の人とは思えない、質実さを感じる。
ゴルフで、ざっくりをやってしまった時、”ザッケローニ!”と叫んでいる人がいた。
こんな場面で、名前が使われるのは、ありがたくない話だろうけど、それだけ、ザッケローニさんの名前が浸透してきたということだろう。

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百寺巡礼その1 奈良

2011年01月29日 | Books


今日も、寒中ゴルフだった。後半やや崩れたものの、全体では、まずます。防寒体制を整えれば、風が吹かなければ、夏より体力の消耗が少ないかも。

五木寛之さんが、百寺巡礼というシリーズを出している。2003年ぐらいから、単行本は、出ていたようだが、私は、2008年頃から、発行された文庫本の方で、読んだ。

仏教に造詣の深い五木さんの本で、全国の有名なお寺を100寺、実際に回られて著わした本。我々と同じ目線で、書いてある部分もあるし、特別に見せてもらった部分などもあるし、平易な文章で、読みやすい。もちろんメジャーなお寺が多いから、ガイドブック代わりにも使える。
文庫本シリーズを全部集めると、写真のBOXと、特製扇子がいただけたのだが、今はどうかわからない。

第一巻の奈良編では、最初に学生期(がくしょうき)、家住期(かじゅうき)、林住期(りんじゅうき)、遊行期(ゆぎょうき)の話が出て来る。インドでの、人生を25年づつ、4つの時期に分ける考え方だが、五木さんは、その中で、林住期が一番人間の充実した時期ではないかという。五木さんは、その時期、京都に移り、学生になった。
私などは、なかなかその境地に至れないのだが。

いろんな逸話も紹介される。
薬師寺の西塔は、再建されたが、東塔とは趣が違う。
1960年頃、再建すべきかという質問に対し、フランスのマルローは、即座にYES、いやウィー?と答えたという。
マルローが文化大臣だった時、黒くすすけたパリの街を、白い元の姿に戻したのだそうだ。
「建造物は、建造された時のすがたで見られる権利を有する」。

チベットのソンツエンガンラ、の話も出て来る。聖徳太子と同時代の人。国家を統一し、文化の基礎を固めた人。仏教を篤く信仰した。
それまで、チベットには文字がなかったため、留学生をインドに派遣して、チベット文字を制定した。聖徳太子は、朝鮮や、中国へ使節を派遣し、積極的に、渡来人を受け入れ、自らも渡来人から学んだ。
太子伝説の元祖は、ソンツェンガンラ、の業績ではないかとの説もあるそうだ。

いろんな話が盛りだくさんで、楽しめる本だ。


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テレビ番組事始

2011年01月28日 | TV Program


本書は、志賀さんという放送評論家によって、2年ぐらい前に発行された本。志賀さんの経歴を見ると、大学講師を経て、放送評論家とあるが、それで、食えたのだろうか。
まさに、TVの歴史と共に生きた人だ。たぶん今、80歳ぐらいの人。

難は、大著で重すぎる。5章に分かれているので、1章づつ、650円ぐらいの文庫で出してもらうとありがたかった。

自ら、テレビっ子と思っていた私だが、本書を読むと、全然そうでなかったことがわかる。私が、TVを見始める前から、全く知らない分野で、試行錯誤が繰り返されていたのだ。ただ、アニメの走りが、鉄腕アトムというから、アニメの分野では、私は、最初から、テレビっ子だった。

選別の基準は不明だが、テレビ文化の初期25年間の、歴史に残る番組について、深い洞察を加えている。
第一章の揺籃期は、本当に揺籃期。まだ自力で番組を作る力はほとんどなかった。かといって、外国から、番組を買う金もない。
”ジェスチャー”は、NHKと思っていたが、日テレでもジェスチャークイズをやっていたという。”何でもやりまショー”という番組では、早慶戦で、早稲田の応援席で、慶応がんばれという応援をしたという。”事件記者”という番組は、NHKで、放送が続かなくなって、民放が引き継いだという。
今から、見ると、考えられないことばかり。ムチャクチャである。

私の記憶に残るのは、チロリン村、ブーフーウー(声優に、大山のぶよ、黒柳徹子らがいる)ぐらいから。ついている年表を見ると、昭和39年からであり、幼稚園ぐらいからだったことが、わかる。我が家に、いつからテレビがあったのかは、今となっては、定かではないのだが。

”鉄腕アトム”は、日本初のテレビ漫画シリーズ。全て手作業の中、ほとんど滅茶苦茶な企画だっただらしい。海外でも放映され、利益は上げた。海外では、アストロボーイだが、アトムは、ONARAを意味したから、名前を変えたそうだ。

”ひょっこりひょうたん島”は、かぶりつきで見ていたが、単なるおとぎ話ではなく、社会を風刺した、高度な人形劇だった。井上ひさしさんの貢献が大きい。

ウルトラシリーズも当然出て来る。最初、アンバランスゾーンという企画だったが、当時のオリンピックの体操で、連発されたウルトラCのCを、クエスチョンのQにかえ、”ウルトラQ”で、スタート。その後の人気は、ご存知のとおり。

ゲゲゲの鬼太郎も名作。本書では、鬼や、目玉の妖怪など、おばけの分析も行っている。とにかく濃い本。

その後、発展期、成熟期に話は進むのだが、長くなるので、割愛。実は、その時期の方が、テレビをよく見ていたことがわかった。受験も近かったはずなのだが。

”遠くへ行きたい”に最も多く出演した、渡部文夫さんいい言葉があった。

「旅は中毒になるみたいで、行かないとおかしくなる。もう生活の一部ですね。好奇心は、普段は邪魔だから眠っている。旅に出ると、それがむき出しになる。さまざまなものを見聞きする内に磨かれ、鍛えられていく。だから、僕は変なことに詳しいですよ。」
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日本の復元力

2011年01月27日 | Topics

pay今日は、中谷巌さんの話を聞く機会があった。
当然経済の話を聞きにいったのだが、何と、ほとんど歴史の話。
結構得意分野だったので、新味は少なかったが、日本の目指すべき道を再認識したような気がした。

今の日本には悲観論が渦巻いている。巨大な財政赤字、デフレ、政治の混迷等々。
ただ、日本のユニークさを忘れてはいないか?
日本は、当初からG7のメンバーだったが、非西欧、非キリスト教ということで、特異な存在だった。
日本の特異さは、明治維新のころからのことだ。当時、世界は、ほとんど植民地化され、残されたのは、日本のみ。ところが、日本は、明治維新を成功させ、欧米をはねのけたのみならず、逆に、日露戦争にまで勝利し、またたく間に列強の仲間入りをしてしまった。

第二次世界大戦で、負けた後も、23年間で、GDP世界二位の大国に復活した。これは、もちろん、東西冷戦、朝鮮戦争により、日本を無力化しようとする占領政策が、日本を防波堤にしようという占領再策に転換したことが、大きいのだが。
ただ、その時の占領軍の無力化政策が、自虐史観として、日本人の文化として根付き、今の悲観論につながっているのではないかと中谷氏は説く。

日本と西欧の違いは何か?
異民族に征服された歴史がないことだ。
そこから、日本の、長期的な人間関係を大事にするとか、持続性のある安定社会の中で、互いに信用するという文化が根付いた。
それをベースにして、日本を立て直すべきとの結論。

納得感があるよなないような。
結局、物造りの文化を大事にしようとか、高付加価値のサービスで対抗しようという考えに通じるものだと思うが、圧倒的な安価な物量に対抗できるものなのか?
ボリュームゾーン理論の向こうを張る意見。そう単純ではないよね。

その後は、日本株を買いましょうというパネルディスカッション。
株を買う時の判断基準は?
1、成長市場の中の競争力
2、持続可能な高収益体力
3、しっかりした経営
4、価格

そりゃそうだけど...

過去20年間は、失われた20年と言われるが、40%以上上げた局面が4回もあったという。そして、これから5回目の上げ局面ではないかと。

グラフ見りゃそうだけど...

配当利回りが、国債利回りを、大きく上回る状況が続いている。株の場合、キャピタルゲインも狙えるのに。過去、この状況は、株価上昇により解消されている。

それでも、株価が上がらないのは、キャピタルロスで、みんな痛い目にあってるからなんだよなぁ。

これから40年で、世界の人口は、3割増加する。今のシステムでは、地球はもたない。その中で、高いエコ技術を持った日本企業は買いだ。

でも、国ぐるみで、やっているところには、勝ててないよね。

小型株ののPBRは、1割れが、6割以上。論理的ではない!

論理的ではないんだけど、この環境だと、業績伸びそうな気はしないんだよなぁ。

ということで、面白かったけど、悲観論から抜け出すには至らなかったかな?
政治の混迷の影響も大きい。

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