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セルフレジについて考える。

2013-06-03 00:29:10 | 12期生のブログリレー
12期生山岡です。
前回に引き続き、セルフレジの今後の普及について考えてみたいと思います。

まずは、セルフレジを設置することによるメリットとデメリットについて、客側の視点と小売店側の視点から簡単に整理してみたいと思います。ここでの小売店は、スーパーを想定しています。

客側のメリット
1.時間の短縮
 セルフレジの待ち時間が有人レジよりも少なければ、並んでレジ待ちをする時間が削減される。
2.プライバシーの向上
 店員に何を購入したかを知られずに済むのでデリケートな商品を購入しやすくなる。
3.楽しい体験
 特に子供連れで子供が操作する場合など、セルフレジの操作自体が楽しい体験となる客もいる。

客側のデメリット
1.一定の操作を覚えなければならない
 バーコードのスキャン方法、重量の測り方など、セルフレジの「お作法」を覚える必要がある。
2.レジ業務が面倒な客もいる
 有人レジで店員にレジ業務をしてもらえることをサービスと捉える客にとっては、セルフレジは店からのサービスレベルの低下となる。

小売店側のメリット
1.人件費(率)の削減
 従来の有人型レジとは異なり1レジあたり1名の店員を張り付けておく必要がない。店員は無人レジ数台に1名で良く、従来レジ打ち/袋詰め業務にあたっていた店員を接客・品出し・清掃等の他の業務に活用することができるようになり、店舗をオペレーションための店員の数が少なくて済む。
2.顧客満足度向上による再来店の促進
 客側のメリットで挙げたような点で顧客満足度の向上を図れるため、セルフレジを設置していない競合他店と差別化でき、再来店を促進することができる。
3.店舗スペースの有効活用
 セルフレジは有人レジと比較して設置面積が少なくて済む。また、有人レジではレジが済んだ後に商品を袋詰めするためのスペースが必要だが、セルフレジはレジで袋詰めまで済むため、こうしたスペースも不要になる。空いたスペースに新たに商品を陳列するなど、スペースの有効活用が可能になる。

小売店側のデメリット
1.多額の設備投資が必要になる
 特に既存の有人レジがあり、償却やリースが終わっていない場合にはハードルが高い。また、一般的に有人レジと比較してセルフレジは高額である。
2.新たなオペレーションが必要になる
 セルフレジの故障時の対応、万引き防止策の策定など、セルフレジ導入により発生する新たなオペレーションに対応する必要がある。

以上がメリットとデメリットになります。
こうしてみるとメリットのほうが多いですね。やはり今後もセルフレジは今後も広まっていくと思います。

これまで私が思っていたほどにセルフレジが広まっていない最大の理由は小売店側のデメリットの1.だと思っています。新店を出店する場合は別にして、既存店舗に無人レジを導入する場合には、大規模な店舗改装となるため、多額な設備投資に加えて改装のために数日間店舗を閉めるくらいのことが必要となります。当然その間の売上は立たなくなります。こうした負担がなかなか重かったということなのでしょう。

しかし、少しずつとはいえ、セルフレジは大規模な店舗を中心に広まってきています。近隣の競合店舗がセルフレジを導入したら対抗上セルフレジを入れる、という店も出てくるでしょうから、今後ますますセルフレジが身近になっていくのでしょう。

現状のセルフレジの普及状況を示すような統計情報を調べてみたのですが、なかなか直近のものが見当たりませんでした。
今年の春に東京ビックサイトで行われたNFC&Smart World展のサイト(http://www.shopbiz.jp/nf/news/72179.html)でも、日経新聞の2010年の記事が引用されていたくらいなので、直近の状況がどうなのか気になるところです。
どなたかご存じの方がいれば教えてください。

さて、セルフレジの導入においては日本よりも欧米のほうが進んでいるようですが、米国ウォルマートでは顧客が自分のiphoneを使ってセルフ会計が可能なシステムを導入し始めているようです。参考記事はこちら(http://wired.jp/2013/03/28/walmart-treats-stores-like-apps/)。
日本でも急速にスマートフォンは普及しているため、同様のことが可能な状況は整っていると思います。いずれこのような会計システムが導入されるようになるのでしょうか。
個人的には今すぐにでも使ってみたいと思いますが。

山岡達也
コメント (1)
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