こんにちは、14期生の加藤敏幸です。
本日は、第2周目のブログリレーになります。
最後までお付き合いいただければ、幸いです。
最近、いわゆる「ビジネス用語」で「オムニチャネル」という言葉が脚光を浴びています。聞いたこと、ありますか?
この言葉が市民権を得た理由の一つは、あのセブン&アイが「オムニチャネル戦略」をかなり強く打ち出し始めたからではないか、と思っています。
株式会社セブン&アイ・ホールディングス コーポレートサイト
http://www.7andi.com/company/challenge/1214/1.html
IT系TrendWordのような小難しい言葉ですが、平たく言うと、以下のような感じかと。
お客様が、
・買いたいときに、買いたい場所で、買いたい媒体で買える
・欲しい場所に自分で持ち帰る、あるいは宅配などで届けてもらえる
ような環境を整備して、「お客様の購買行動の最適化」を実現する。
が、このように定義すると、言葉としては新しいものの、考え方としては特に目新しさを感じないのです。
なぜか。
例えば、「酒屋の御用聞き」は、店頭に来ずに注文でき、欲しい場所(自宅)に届けてもらえます。また、「蕎麦屋の出前」も、買いたい媒体(電話)で注文でき、欲しい場所(自宅)に届けてもらえます。ほらね、いずれも「お客様の購買行動の最適化」を実現する立派な「オムニチャネル戦略」、ですよね。
要するに、「最新」のビジネス用語と接する際、「メディアで話題になっているから」、と安易に飛びつく前に、「結局どういうことなの?」、と立ち止まって考える習慣を持ちましょう、ということですね。案外、「なーんだ、昔からある○○を言い換えているだけじゃないか」、と気付くかもしれませんよ。
最後に、私が前職(印刷会社)で取得を義務付けられた「クロスメディアエキスパート認証制度」という、とある民間資格を紹介します。
公益社団法人 日本印刷技術協会 コーポレートサイト
一言でいうと、「情報資源を複数の適切な媒体に展開して、情報発信の相乗効果をもたらす」となります。まさに、今話題の「オムニチャネル戦略」とかぶる部分が多々あるのです。
当時(といっても6年以上も前ですが)、持ち込み企画として様々なクライアントに提案したものです。しかし、「へえっ、そんなことできたらすごいね」、と夢物語で片付けられることが多く、悔しい思いをしたものです。こちらとしては、「実現可能」「実行可能」という裏付けあっての提案だったんですけどね。
今であれば、話題の「オムニチャネル戦略」に便乗して受注ラッシュになっていたかもしれませんね。時代も変わるものです。