こんにちは。田村隆一郎です。
稼げる!プロコン育成塾では、「『診る』スキルを習得する」のテーマで、企業診断実務を担当いたします。
その節は、よろしくお願いします。
さて、プロコン育成塾の「コン」は、今さらですが「コンサルタント」のことです。
そして、コンサルタントは、別称「専門家」とも呼ばれます。
商工会議所や、中小企業基盤整備機構などの中小企業支援機関には、「専門家派遣制度」というのがあり、我々のようなコンサルタントが企業に派遣され、さまざまな支援を行います。
別に名称にとらわれているわけではありませんが、「専門家」でなければ、それらの機関から企業に派遣されることはないということです。
その専門家になるためには何が必要でしょうか?
それは当り前のことですが、その分野について詳しく知っている領域があるということです。
その領域というのは、過去の経験がなければいけないということではありません。
過去の経験があることに越したことはありませんが、企業の支援をする中では、過去の経験が役立たないこともたくさんあります。
新たに学んだことであっても、それを積み重ねていくことで、その領域に詳しくなっていくということもあります。
ただし、生半可な知識だけでは、その道で何十年も商売をしてきた中小企業にアドバイスをすることはできないでしょう。
(企業のほうが、圧倒的にその業界の知識は持っているはずなので)
また、専門分野というのは、その業種や職種に特化しているということだけではありません。
経営戦略やマーケティング、人事組織や情報システムといった経営全般のことがわかり、経営の診断が適確に出来るということも、一つの専門分野と言ってもいいと思います。
(ただし、その場合は「適確な」診断ができるという前提ですが)
それらを小売業に例えると、「専門店型」か、「コンビニエンスストア型」かということになります。
ある特定の分野に商材を特化している「専門店」は、そのカテゴリーの商品を選んで買いたい人にとっては重宝する店となります。
その一方で、総花的な商材を扱い、かつそれほど品揃えが深くないコンビニエンスストアも、業態として繁盛しています。
それはコンビニエンス(利便性)という専門性を提供する店だからだと言えます。
つまり、専門店(=業種、職種に特化したコンサルタント)になるか、コンビニエンスストア(=総合的な診断を行えるコンサルタント)になるかが、中小小売店(=個人のコンサルタント)が求められる条件であると思っています。