こんにちは、24期の成嶋です。3回目の投稿になります。よろしくお願いします。
私、写真を撮ることが趣味で、独学で20年ぐらい主に京都の神社仏閣、風景、花の写真等を撮っています。使用しているカメラはデジタル一眼レフカメラです。写真の腕はそれほど上手くはありませんが、写真を撮るときに私が気を付けている基本的なポイントを紹介します。中小企業診断士の仕事において、診断先の工場や事務所の写真を撮影して資料に掲載したり、経営者や従業員の写真を撮ったりすることもあるかと思いますので、その際の参考になれば幸いです。
・ポイント1:テーマ・主題を決める
写真で何を撮りたいのかを決め、何を主張したいのかを明確に意識して撮影します。テーマ・主題を明確にするという点、ビジネス論文と同じですね。例えば、ある人物の優しい雰囲気が出た顔を写真の主題にしたい場合、それに適した撮り方があります。何を撮りたいのかを決め、写真の出来上がりをイメージし、それに適した撮り方を試行錯誤します。
・ポイント2:ピントを合わせる
主題に対して、ピントをしっかりと合わせます。写真を観る人は、ピントが合っている箇所を観ます。ピントが合っていないと、写真の主題、テーマ、主張がぼやけてしまいます。何が主題なのか、写真を見た人が分からなくなることを防ぐためにも、主題にピントをしっかりと合わせます。このポイントを診断士業務に活用するなら次の通りです。例えば、工場内の全体レイアウトを撮影する場合は、全体にピントが合うようにします。人物の顔を撮る場合は、カメラに近い方の被写体の目にピントを合わせます。
・ポイント3:水平を保つ
水平が保たれていない写真は不安定な印象を与えます。水平になるよう気を付けます。読み物で誤字脱字が多いと読み手は読む気をなくしますが、水平が保たれていない写真は個人的には観る気がなくなります。ただし、水平を保つことは意外と難しいです。写真を撮るときの姿勢が悪い場合や、シャッターを強く押しすぎてカメラが微妙に動いてしまう場合、水平が保てません。姿勢をよくしてまっすぐに立つ、シャッターを落ち着いて静かに押す、何枚か撮影しておいて一番水平に保たれている写真を選ぶ、カメラのグリッド機能・水平器機能を活用する、三脚を使用してカメラを固定する等の工夫が必要です。
・ポイント4:光を気にする
光源の位置、光の強さを意識します。光の強さ、向きによって写真の趣は大きく変わります。屋外での強い逆光で人物を撮ると、人物が暗く映ります。屋内の弱い逆光で人物を撮ると、優しい表情の写真が撮れたりします。光の強さ、向きを確認し、光の加減を調整して写真を撮影します。調整の仕方は、周囲を歩き回ってよい位置を見つける、カメラの設定(絞り値、シャッター速度、ISO感度等)を調整する、レフ板やストロボを活用する等の方法があります。また、被写体を暗めに撮影すると重厚感や威厳が、明るめに撮影すると柔らかさや優しさ、ふんわり感が表現できます。
・ポイント5:ごちゃごちゃさせない
写真は引き算と言われることがあります。主題以外の対象を、あれもこれもと欲張って写真内に入れてはいけません。主題が分からなくなるからです。ごちゃごちゃとさせず整理することが大切です。写真内の色も3色ぐらいがよいとされています。
・ポイント6:構図を決める
構図にはセンスが出ます。被写体の周囲を歩き回ってよさそうな構図を探したり、カメラを縦にしたり横にしたり、目線の位置から、ロウアングルから、ハイアングルからと視点を色々変えて撮影します。例えば、診断業務の関係で工場のレイアウトを撮影する場合、上から俯瞰するように撮った方がよいわけで、その場合は上の階から撮る、カメラを持ってバンザイをして上から撮る、脚立を使用する等の方法があります。
色々と構図について試行錯誤して写真を撮るのですが、後から写真を見返してみると本当にセンスがないなと愕然とすることがあります。ではどうするかというと、人のマネをします。私の場合、桜や紅葉の季節だと他の人も写真を撮っていることが多く、他人が撮っている場所に行ってマネをして写真を撮ります。特に女性の美的センス、感性、視点はすごいなと感心することが多いです。
観光地で撮影をする場合、観光客にカメラを渡されて写真を撮るよう依頼されることが多いです。そのときは、観光地がどこかが分かるように背景も入れつつ、顔の表情が分かる距離感で撮影します。それも含めて、人物の全身と背景が十分に入る写真、顔の表情がメインの写真と3枚の異なった構図で撮影します。中小企業診断士の仕事において、経営者や従業員の方々と記念撮影をすることがありましたら、上記の3枚撮りを試してみてはいかがでしょうか。
・ポイント7:加工する
色の濃さ、明るさ、写真の水平は画像編集ソフトを用いて加工することにより、ある程度リカバリができます。逆にピントと構図は、取り返しがつかないことが多いです。私の場合、1被写体に対して絞り値、シャッター速度等の設定値やピントの範囲、構図を変えて、何十枚と撮影します。フィルムカメラと違い、デジタルカメラは何枚も取れることが大きな利点です。失敗に備えるためにも労を惜しまず何十枚と撮影します。
最近の画像編集ソフトは高機能で、風景に映っている人間を消す機能や、様々なフィルターが実装されています。私は明るさを微調整するためにカメラ付属の低機能の画像編集ソフトを使用していますが、お金と時間に余裕があったら本格的な画像編集ソフトを活用した方がよいです。勝負写真の場合は活用すべきだと思います。余談ですが、カメラで普通に写真を撮った場合、鮮やかな空の色、新緑の色、紅葉の色はそうそう出せるものではありません。大抵、加工しています。調子に乗って加工をやりすぎると写真が全体的に不自然に見えたりするので注意です。画像の加工にもセンスと経験、自己抑制が必要です。
・ポイント8:性能の良いカメラを使用する
身も蓋もないことを書いてしまいますが、やっぱり良いカメラ、レンズを使用するときれいな写真が撮ることができます。良いカメラ、レンズは50万円、100万円、それ以上と目眩がする価格であり、まったく手がでません。カメラ、レンズ収集にハマると破産への道を突き進むことになります。底なし沼です。私の場合、それなりのカメラ、レンズを中古で購入して出費を抑えています。中古品を使用しても撮った写真の品質に今まで問題を感じたことはありません。
最近はiPhoneやスマホのカメラの性能が恐ろしく向上しており、一眼レフカメラより高い解像度を装備していたりします。iPhoneやスマホで撮った写真の方が、一眼レフカメラで撮った私の写真よりもきれいだったりします。iPhoneやスマホのカメラだと絞り値、シャッター速度、ISO感度等の設定変更ができず一眼レフと比べて表現の自由度が落ちますが、診断士業務で使用するカメラはiPhoneやスマホで十分だと思います。もう一眼レフカメラにこだわる時代ではないのかもしれません。
・ポイント9:守・破・離
写真の世界にも「守・破・離」があります。「主題を決める」、「ピントを合わせる」、「水平を保つ」等の基本を意図的に破ることにより、面白い写真、人と違った写真を撮るというテクニックがあります。注意点としては、破る基本は1つぐらいの方よいそうです。そうでないと収拾がつかないカオスな写真になってしまうからです。私は、基本を破るというテクニックを使用できる境地にはまだ達していませんが、いずれチャレンジしたいです。
また、あえて低性能なカメラで撮影して、その趣を楽しむという方法もあります。写真の世界は奥が深いです。
以上、自分が気をつけている写真の撮り方のポイントを紹介しました。写真の撮り方のポイントを言語化して自分なりに整理することができてよかったです。iPhoneやスマホのカメラの高性能化、インスタグラム等のSNSの普及により、昔と比べて写真がより身近になり写真を楽しむ人が多くなったと思います。皆様が仕事で撮る写真だけでなく、日常で撮る写真に対しても本ブログが少しでもお役に立てることを祈ります。読んでいただき、ありがとうございました。