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バックキャスト思考とは

2024-09-23 12:00:00 | 24期のブログリレー

皆さん、こんにちは。

第24期生の森谷です。今回は私が最近学んだ「バックキャスト思考」について書いてみたいと思います。

きっかけは、社内で流れていた全社員向けメールでした。内容は、資格試験「サステナビリティ・オフィサー」が環境省認定「脱炭素アドバイザー資格制度」の認定を受けたことに伴い、社員も積極的に資格試験に挑戦しようというものです。

中小企業診断士としても、中小企業を支援する1つのキーワードとして「SDGs」「脱炭素」などは最低限知っておくべきテーマである考え、試験勉強をしてみようと決心しました。この試験勉強の問題集に出てきたキーワードが「バックキャスト思考」です。

一般的に「バックキャスト思考」とは、「あるべき未来を描き、そこから逆算して現在おこなうべき活動やその優先順位を決める」という思考法です。この対になるのが「フォーキャスト思考」であり、「現在の延長上にある未来を予測し、自分が行うべき行動を決める」という思考法のようです。 (引用:朝日新聞SDGs Action)

『「バックキャスト思考」で行こう!』(著者:石田秀輝氏、古川柳蔵氏)を読むと、バックキャスト思考を「制約(問題)を肯定して受け止め、その制約の中で解を見つける思考法」と定義しています。

同書の中では、2つの思考法の違いを明確にするものとして以下の問題事例が登場します。皆さんは解決策をどのように考えるでしょうか。

【問題】居間の電球が切れた。

【フォーキャスト思考による解決策事例】電気屋さんで新しい電球を購入して切れた電球と交換する。

【バックキャスト思考による解決策事例】電球なしの生活を楽しむ工夫を始める。例えば、ときどき明かりを全部消して、家族みんなで窓から星や月を眺める新しい暮らしを始める。

「電球が切れた」という制約に対して、「新しい電球と交換する」ことで制約を排除するのがフォーキャスト思考であるのに対して、その制約を肯定した上で解決方法を考えるのがバックキャスト思考であるとのことであり、確かに両者の考え方は大きく異なりますね。

自分自身を振り返って考えると、普段の生活や仕事において、基本的には現在の延長から未来を予測しますし、目の前の問題を排除するにはどうすればよいかと考えることが多く、フォーキャスト思考になっていることに気付かされます。一方で、SDGsや脱炭素など「正解のない問題」に取り組む場合には、発想の転換を図るバックキャスト思考により物事を考えてみることが大事ですね。

私のとっての「正解のない問題」とは、今後のキャリアビジョンの設定でしょうか。バックキャスト思考で考えてみると、まず制約を「年齢から来る残された時間の短さ」と捉え、「残された時間でできることに注力する」と考えて肯定します。次に現状の延長からでない、自分としての「あるべきプロコン像」を思い描き、5年後、3年後、1年後と時間を巻き戻すようにして目標ビジョンを立ててみる、といったプロセスになりそうです。

さて、気になるのは冒頭の試験の結果ですが、1が月ほど集中して勉強した甲斐があり合格しました。とは言え、私が認定を受けたのは、脱炭素アドバイザー資格制度の3つの認定レベルのうち、一番下の「脱炭素アドバイザー ベーシック」です。まだまだSDGsへの道は長いようです。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

第24期生 森谷

コメント (6)
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