みなさん、こんにちは。事務局メンバー柴田(23期)です。
皆さん、「人のせい(他責)にしてはいけない」と、親や先生から教わりませんでしたか。
他責ばかりだと、良好な人間関係は築けませんので、正しい教えだと思います。
但し、他責を推奨される場があります。それは労働安全の世界です。
誰かが何か事故を起こしてしまった際に、当人が「自分の不注意でした。ごめんなさい。以後気をつけます。」これだけでは、組織としての再発防止策が検討できません。
このため、事故を起こした人へのヒアリングでは、積極的に「人のせいにしてもらう」ことを推奨します。
具体例を挙げてご説明しましょう。
「ルールで着用することになっていた手袋をせずに作業して、手を切ってしまった」という事故が発生したとします。
怪我をした人には、思いっきり「自分は悪くない」という理由を挙げてもらいます。
例えば、
- 手袋をつけろというルールがあると誰も教えてくれなかった
- 手袋を取りに行くのが面倒くさかった
- 手袋をつけると作業性が悪くなる
このように言い訳をしてもらうと、①教育研修、②手袋の置き場所、③手袋の材質、など、見直すべきポイント、再発防止策の方向性が広がります。
この考え方、他の分野にも応用が利きそうです。
皆さまも何かトラブルにあった際には、時には、人のせいにしてみてください。
何か有効な再発防止策のヒントが見つかるかもしれませんよ。
お読みいただき、ありがとうございました。
柴田純一