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心に残る言葉

2024-12-26 12:00:00 | 24期のブログリレー

皆さんこんにちは。「稼げる!プロコン育成塾」24期生の佐藤真武です。

 

さて、私、先月は痛風で飲酒不可、行動不能となり、さらに今月はワクチン打ったにもかかわらずインフルエンザA型と診断され、仕事も忘年会もクリスマスもキャンセルという悪夢のような年末を迎えております。

しかし、ブログの投稿は間に合わせないといけません。ところが熱のせいで何もアイデアが浮かびません。座っていることも考えることもできず、たまらず布団に戻り薄弱な睡眠を続けると、明け方によく現れる、時制も事実も一致しない夢のようなものを見ます。それはあたかも「大人版不思議の国のアリス」です。

今見た夢のようなもの。それは、昔お世話になった上司が突然私を訪ねてきてくれた場面から始まりました。赤坂のスタバで再会を喜び合うのですが、その店では席までオーダーを取りに来てくれて、上司は、「コニャックのオン・ザ・ロック。ふたつ」を頼みました。夢の中でさえ私は、「スタバってこんな店だったっけかな?」と思うのですが、さらに我々の席の隣にスタバのコスチュームの女性が座ってお代わりを作ってくれるのです。一人の女性が「ごちそうになっていいですか?」と言うのに上司がうなずくと、もう一人の女性が「チーフ!」と呼びながら手で合図を送った先には、同じ24期生の成島さんに酷似した男性が立っていました。「なんで?」と困惑する自分を感じながら、当時の仕事とスタバ、そして私にとっての最新の人間関係が混濁した刹那の夢想は、体調を整えるにはあまりにも逆効果で、体温がどんどん上がっていくのを感じます。

しかし、違和感ありありにもかかわらず、「これは夢だ」と自覚できないまま夢は続きます。上司は、「元気だったか?」とか、「どや。最近は。」などとは聞きもせず、あの時私に話してくれた一節を、一言一句違いもせず再び私に語りかけたのでした。

 

「まなぶな。社長、っているやろ。どういう人が社長になるか知ってるか?社長いうんはな、経営とかマーケティングちゃうで。長い事サラリーマンやってると、誰でも1回は干される。何でもうまいこと行くなんてことはないんや。その時に腐らんかったやつ。不本意でも一生懸命やったやつ。そういうのが社長になるんやで」

「S さん。憶えてます。忘れてませんよ。社長なんて存在を身近に感じることのなかった頃、経営学を修めていい学校を出た人がなるんだと思ってました。僕はなれませんでしたが、でも腐ってませんよ。これからも一生懸命やりますよ。」

 

「マルガリータ!」

あれ?上司が変わった。

「おい、佐藤。営業ってのは素晴らしい仕事だぞ。数字を達成した時の喜びは営業でしか味わえない。ただ、どうしても目標に到達せず「もうだめか」という時は必ずある。でも、不思議と助けてくれるお客さんが現れるんだよ。一生懸命正しい仕事をしていれば、思いがけないところに見てくれている人はいるもんだ。だから、諦めるな。あ、それと、マルガリータは3杯までにしとけ。翌日を棒に振る」

「Kさん。どんなに烈火のごとく怒っても、論理構成だけは絶対に崩さなかったのに、マルガリータにだけはすぐ崩れてましたよね」

 

懐かしい。30年以上も前の会話。この人たちの下で働けて良かったと思える上司たち。すると、おや?店が変わってる。これは、青山のクリコ・カフェ。フルートグラスにシャンパンが注がれてる。でも、もう閉店したんじゃなかったっけ?

 

「君は競合ブランドのファンに我が社のブランドをどうやって売りますか?商品説明しますか?「お願いです。買ってください」と言いますか?それとも、「いくらだったら買ってくれますか?」と迫りますか?

私だったら、我が社のコインケースをご購入いただいたお客様に、前回より少しだけ詳しく、ブランドの歴史や縫製の仕方をご説明し、ウォレットをお買い求めいただきます。使用感にご納得いただき、またご来店いただいたら、困難のあった歴史の裏話や、身近に感じていただける、とっておきの逸話をご紹介してバッグをご購入いただきたいなと思います。そしてそのお客様は、遠くないうちに、競合ブランドのファンをともなってご来店くださいます。私たちは、いつも通りそのお客様に少しのブランドの説明をして、まずはコインケースをお買い求めいただきます。するとお二人は満足そうに微笑みあいながらお帰りになります。それが、なんら余剰コストをかけず、ブランドロイヤルティを獲得する方法なのです。」

「Hさん。私は少しの間でしたが、日本人でありながらそのブランドを世界最大のブランドコングロマリットに押し上げた方に教えていただけたことを幸運と思っています。特別でないものを特別にする、ビジネス全般の作法として時おり思い返しております」

 

「まなぶさん」

あ。その声は。J子さんですね。

「はは。よろしい。」

「あなたの見える範囲。それがあなたのResponsibilityです。よくって?」

「あなたは次の会社に行ってもperformanceしなくてよろしい。半年待ちなさい。私が連れ戻しに行くから」

「どんな会社にもあなたのような人は一人は必要なのよ。もちろんウチの会社にも」

「J子さん。あなたとはいろいろありました、年下の女性の上司。勉強できて学歴抜群だけど業界知らない。だから、めちゃくちゃ任せてくれました。それこそ何でも。でも要求レベルは高かった。フレキシビリティが無方向性になってイライラすることもあったし、方針に楯突いたこともあった。水と油だったけど、きれいにマーブル模様になる水と油だったと、今は思ってます」

 

「まなぶさん。日枝神社に行きましょう。あなたの体調が心配だから」

 

フウッ、と正気に戻りました。この間、30分ぐらいだったでしょうか。赤黒い温度感は抜けて、掌に汗ばんだ感じはありません。

目の前のことに必死になって、思い出す機会が減っていた心に残る言葉たち。体調不良の床で荒唐無稽な夢とともに久しぶりに聞くことができました。うれしかったな、とか、有難かったな、とか、あるいは迷惑かけたな、とか。皆さんにもあるでしょう。忘れたくない、響いた言葉。意外と人生の角度が変わった瞬間だったのかもしれません。そうだ。忘れてしまわないうちに、ブログのネタとして書き留めておこう。

 

これを、怪我の功名、と言うんでしょうね。

コメント (7)
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