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言葉の定義と分かりやすさ

2020-09-16 12:00:00 | 20期生のブログリレー

こんにちは!稼プロ!20期生の川村匡弥です。今回は言葉の定義について、思ったことを書いてみます。

稼プロ!20期の初回講義において、鴨志田先生から「自分なりの三意」を定義してみましょうという簡単な宿題がありました。それだけでなく、講義中にも、ことあるごとに言葉の定義に触れ、それを理解して使っていくことの重要性を教えていただいたように感じています。言葉の定義は非常に重要で、コンサルタント向けのビジネス書籍でもそのことが触れられているのを見たことがありますし、優秀な先生方ほどその点を意識して使ってらっしゃる印象です。

言葉を定義しておくことのメリットは

  1. 相手との認識齟齬が生まれにくくなる
  2. 相手の理解がスムーズになる

ということだと思います。

例えば「顧客」という言葉を、こちらは既存顧客を想定して使っていたにもかかわらず、相手は新規顧客と認識して話を聞いていたとしたら、認識齟齬が生まれて話は成り立ちません。それをあらかじめ定義しておく、あるいは相手と共通認識を持っておくことで、こちらの話に聞き入る環境ができ、話を理解してもらいやすくなります。

これは、よく言われる「専門用語を使わない」という点ともつながっている話だと思います。専門用語は、その業界の中ではきちんと定義され浸透しているため、業界の中で使う限りは認識齟齬が生まれにくく、話が簡潔になるメリットもあります。ですが、ひとたび業界の外に出ると、言葉の定義が異なるか、まったく定義されていない状態であるため理解されない、ということですね。

定義があいまいな言葉、いわゆる「ビッグワード」を使うと、さも専門家っぽい文が作れてしまいます。「当社のビジョンを共有し、従業員一人ひとりの生産性を高めることで、サービスの付加価値を向上させる」みたいな感じです。一見マトモそうな文ではありますが、ビジョンとは?生産性とは?サービスとは?付加価値とは?向上とは?と、ツッコミどころ満載で、頭の中に思い描くイメージもみんな違ってくるでしょう。そうしたあいまいな助言を受けた経営者は、実際に取るべき手段がよく分からず、コンサルタントは絵に描いた餅ばかり示して使い物にならないと判断してしまう…。

そうならないためにも、私たちコンサルタントは、言葉の定義をきちんとしておく必要があるのだと思います。言葉の定義をきちんとしておくことで具体性が生まれ、それによりさらに一歩踏み込んだ、実行可能性の高い提案ができるようになるのかなと思います。相手にとって理解しやすく、解釈が必要のない文章や資料を目指すべきなのだと私は思います。

翻って自分を見ると、まだまだあいまいな言葉をたくさん使っています。戦略、戦術、問題、課題、ビジョン、理念、方針、方法、手段、方策、ビジネスモデル、プラットフォームなどなど…。これらの言葉を自身の言葉ですっと語れるようになるために、まずは国語辞典や漢和辞典を使って、自分なりの辞書を作るところから始めたいと思います。

なんだか雑多な文章になってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。

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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (大井 秀人)
2020-09-17 22:11:50
かつての上司に「他のプロジェクトにも使える文言は中身が無い」と指摘されたことがあります。事業や業務の特性に応じた表現になってないと、相手に刺さらないし、相手の行動にもつながらないという趣旨でした。以降、私は、こういう言葉が出てこないということは、真剣に課題に向き合っていないことだと、自分の中で定義付けしています。
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Unknown (岡田 英二)
2020-09-16 22:58:31
言葉の定義は非常に大事だと私もつくづく思います。
契約書とか行政文書などを見ると、目的の次くらいに定義が出てきますよね。
最初の頃は煩わしさを感じていましたが、最近はこれが無いと齟齬が生じやすいことが身に染みるようになりました。
診断士としては伝える側として、しっかりと相手に伝わるように言葉の定義を活用したいですね。
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Unknown (加納久稔)
2020-09-16 18:48:54
100%賛同します!ニヤニヤしながら一気に読んでしまいました。
私も、取引先と「契約社員」「嘱託」「アルバイト」「パートタイマー」についてやり取りすることが多いのですが、気を付けないと話がかみ合いません。会社によって、それぞれの定義が異なるからです。
昨日は、ある業者さんから「正社員は他の社員より」云々の話があり、正社員の定義を確かめたら「無期雇用でフルタイムの社員」とのこと。一般的(と思われる)範囲より広かったのです。
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