塾長の鴨志田栄子です。
今日は、伝わる話し方について、少しだけ触れてみたいと思います。
先日、宮崎絢子先生の発声のお稽古に行ってきました。いつもは母音だけですが、最後に、「梅」「桃」「桜」という3つの単語を発声する練習をしました。
2年前に、ナレーション原稿で「桜咲く」というフレーズがあり、何度繰り返しても、宮崎先生から、それでは「桜が咲いていませんね」とダメ出しをもらっていました。それぐらい、声の出し方で、桜が咲いていることがイメージとしてつたわるのかどうか、変わってくるのです。
「梅」「桃」「桜」について
Ume Momo Sakura となります。
「梅」は「う」、「桃」は「お」、「桜」は「あ」の口で発声をすることになります。
「う」⇒「お」⇒「あ」の順番で、だんだんと口が縦に開いていきます。
「梅」は、小ぶりではっきりした色合いで、お花1つひとつがが枝に密着するように咲きます。
「桃」は、梅よりもう少し大きめでフワッとした印象をうけます。
「桜」は、梅や桃と比較する、枝が四方八方の伸び、枝一面に淡い色で、優しく咲いています。桜の花びらが散る景色ははかなさも感じます。
Umeの「U」はしっかりと、Momoの「O」は梅よりものびやかで大き目に、Sakuraの「A」は、「あ」に子音の「S」がつくことで優しい「あ」になるのだそうです。口も一番大きく縦に開いていて声も前に出る音なのです。
お花の名前と、音声は、密接な関係があることを学びました。そしてこれらの単語に共通していえることは、喉をしっかりと開いて声を出すということです。
先だけではなく、喉から開くことで聞き取りやすい音になります。
3つとも、同じトーンで発音すると、みんな同じ花になってしまいます。
語尾が下がれば、散った花になってしまいます。
きれいな日本語を話せるよう、これからも努力していきたいと思います。
桜の開花が始まっています。皆さんも満開の桜を眺めながら、優しくて、美しい「Sakura」を発声してみてください。
良い声を出すことだけに注力するのではなく、情景を思い浮かべながら発声することが大切なのかなと思いました。