照る日曇る日第1650回
1975年から1980年に発表された本巻に登場するのは一ノ瀬圭、ますむらひろし、星野之宣、高橋葉介、さべあのま、藤子・F・不二雄、新田たつお、いしいひさいち、宮西計三、坂口尚、はるき悦巳の11名である。
んでもっておらっちが多少とも面白いと思ったのは、明治初期の洋画家を描いた一ノ瀬圭の「らんぷの下」、壮大なスペースファンタジーを展開した「宇宙船製造法」の藤子・F・不二雄、中間的なギャグを振り撒く新田たつおの「地球防衛軍」、エロパンクの「十七歳の妾」の宮西計三だったが、前代の作品に比べるといちじるしくスケールダウンしてしまった感は否めない。
解説の村上知彦によれば、この時代は「少女まんがの時代」として位置づけられるというのに、なぜそれがシリーズ全体から排除されたのかを編者一同で改めて総括してもらいたいものだ。
すばらしくうるわしき歌詠みたれど大便流せばみな忘れたり 蝶人