鎌倉市鏑木清方記念美術館で「花咲くよろこび 清方が描いた花々」展をみて
蝶人物見遊山記第359回&鎌倉ちょっと不思議な物語第440回
毎度お馴染みのコレクションであるが、今回は初公開の「美人と芍薬」や、小石川植物園の桜や水仙など、たくさんの花々のスケッチを見ることができました。
清方のお得意は、なんというても、あの柔らかで温かい青や碧の美しい色彩ですが、それと共に、対象の特性をクリアにとらえた正確無比の描線の冴えが見事。そして彼が季節の花々を描く時、その2つの美点が相俟って、私たちはこのうえない生理的快感を味あうことができるのです。
なお本展は来る4月9日まで小町通左入るの同館にてひそりと開催ちう。
光触寺の門前にいたタヌサブロー車に轢かれて川で死にたり 蝶人