MAGIC : Kiyoshiro The Best / 忌野清志郎 (1994)
1994年に発売された忌野清志郎のソロ・ベスト盤。このアルバムに収録されているうち、タイマーズ以降の曲はあまり熱心に聴いていなかったのだが、ブッカーT. & ザ・MG's(Booker T. & The MG's)、ブロックヘッズ(Blockheads)、DANGERなどとの作品の他、タイマーズ、HISや2・3'sなどでの曲、それに発売当時入手が困難だった曲も収録されており、短いがなかなか聴き応えのある12曲。これらの曲を聴いていると、日本語をロックに乗せる天才・清志郎の才能に改めて感心する。地方の人間からすると、楽曲ではずいぶん気取った言葉使いをする清志郎だが、そんな言葉を使っても、聴いている方が「こっ恥ずかしくない」稀有なアーティストだったなァ。彼の後にそういう言葉使いやフレーズを平気で使うアーティストには強い拒否感が働いたものだった。
ジャケットの女性は清志郎の実母なのだとか。なんだか取って付けたようなヘンテコなアートワークだと思っていたが、母堂が載っているとなるとおそらく発売当時、清志郎の承認もあったのだろう。厭戦歌を書き残したり、自分の歌った曲を吹き込んだりするようなエキセントリックな女性だったらしい。複雑な家庭環境だった清志郎だから、自分の記憶に残っていない母への憧憬が強かったのかな。
オークションにて購入(¥178)
- CD (1994/9/16)
- Disc: 1
- Label: EMIミュージック・ジャパン