Stockholm / Chrissie Hynde (2014)
去年買った新譜のレビューを今頃になって…。クリッシー・ハインド(Chrissie Hynde)の新作は、キャリアの長い彼女には意外だが初のソロ・アルバム。プリテンダーズ(The Pretenders)時代から聴いているが、いつだってやはり彼女の特徴あるヴォーカルありきのバンドだったので、今までソロ・アルバムがなかったのが不思議なくらい(単発ではあったけれど…)。まずジャケット写真がすごくカッコイイ。若い頃から強烈なアイメイクもあって、姉御扱いだったが、実際もうかなり歳(60代半ば)がいっていて「バーサン」と呼ばれてもおかしくない彼女。でも彼女らしい男前な(笑)カッコ良さは相変わらず。映像を見る限り、ライヴでも変わらずイケているみたいだ。
アルバム発売時の記事やインタビューもたくさんあったのだが、どれも見たり聞いたりしていないので、どういういきさつで「ストックホルム」なのかは全然知らないのだが、アルバム冒頭から相変わらずのクリッシー節を聴かせてくれる。全体的にはミディアム・テンポの落ち着いた曲が多いので、さすがにもうやんちゃな感じはほとんど感じられない。彼女の場合、あのドスの効いた声で時々「あなたじゃなきゃ」なんて甘くラヴ・ソングを歌うギャップというか、普段強がってるのに、みたいな感じがすごく惹きつけられるんだけど…自分だけかな(笑)。何しろ魅力的なのはあの声です、声。8のようにちょっと凝った音作りの曲でもその魅力は充分に発揮されています。すでに高名な彼女がこれだけのクオリティのアルバムを発売しても、大した話題にならないという、現在の日本においての洋楽ロック不況は深刻だ。
amazonにて購入(¥1,487)
CD (2014/6/10)
- Disc: 1
- Format: CD, Import
- Label: Caroline