Rock Art And The X-Ray Style / Joe Strummer And The Mescaleros (1999)
ジョー・ストラマー・アンド・ザ・メスカレロス(Joe Strummer And The Mescaleros)のファースト・アルバム。ちょっと拍子抜けしてしまうようなジャケット・アートワーク。アナログ・シングル盤やブートレグまで買い集めるほど熱心にハマったザ・クラッシュ(The Clash)消滅後、彼のソロ・ワークは彼名義の1枚と映画のサントラ辺りまでは追いかけたが、長いブランクの後に再開したこのバンド活動は全く把握しないまま、他に興味がいってしまったので、しっかり聴くのは初めて。
クラッシュ後のジョーの音楽にはいつも「ラテン」のテイストが入っている。バンド名はもちろんだが、音楽的にもこのアルバムにはちょっとそんな雰囲気がある。余程本人の中にしっくりくるものがあったのかな。パンク(元をただせばパブ・ロックか)の出自というイメージとは裏腹に、名盤「London Calling」以降は多彩な音楽ジャンルを取り込んでいたので、当然のようにラティーノの音楽にもシンパシーを感じていたのだろう。全体的にグッと腰を落とした落ち着いた楽曲が多い。彼らしくはないのかもしれないが、テクノロジーを駆使した9のような新機軸がもっとあっても面白かったかも。
自分は富士・天神山スキー場で開催されたあの伝説の「第1回・フジ・ロック・フェスティバル」に参加していたのだが、実はあの会場に出番もないジョーがゲストとして招待され、参加していた事を後で知った。もし知っていたら必死になって会場を探しただろうに…。何しろ若い頃、かなりの時間を彼の音楽を聴くことに費やしたからなァ。ま、あの修羅場では探しても見つからなかったかもしれないが…(そう言えばあの第1回フジロック、ほうほうの体で会場から脱出し帰路に着いたが、中止になった2日目って払い戻しとかちゃんとされたんだったろうか…)。もう彼が亡くなって13年も経つ。合掌。
ブックオフにて購入(¥500)
- CD (1999/11/3)
- Disc: 1
- Label: エピックレコードジャパン