Yellow Moon / The Neville Brothers (1989)
自分の記憶が確かならば、このアルバムが発表された時は、内外の音楽各誌がこぞって絶賛し、年度を代表するアルバムとなったネヴィル・ブラザーズ(The Neville Brothers)の「Yellow Moon」。プロデュースはあのダニエル・ラノワ(Daniel Lanois)。以前からミーターズ(The Meters)は大好きだったし(※)、聴く機会はいくらでもあっただろうが、アルバム発表当時は全く別の70年代パンクやニュー・ウェーヴにハマっていたので、長い年月を経て、やっと購入した。(※自分はずっとミーターズを前身バンドと捉えていたが、今回記事を書くにあたって少し調べた感じでは、確かにアート(Art Neville)は在籍していたものの、直接的な関係だったとは言い難いのかな。)
彼らの最大の特徴である独特のリズム感はこのアルバムでも発揮されていて、サム・クック(Sam Cooke)の4、ラップを採り入れた曲5、ディラン(Bob Dylan)のカヴァー6、9などを含むヴァラエティに富んだ多彩な内容。当時世界的に流行った「エスニック」な雰囲気がそこかしこに感じられる。ただ「ニューオリンズ」で連想されるような泥臭さとは無縁で、どちらかというと個人的にはヴォーカルのアーロン(Aaron Neville)のメロウで綺麗な歌声は苦手な部類。アルバム全体としても、音的な統一感こそあれど、カヴァー曲が多いからか、まとまりがあるような無いような不思議なバランスで、詞的メッセージの方が強く感じられる。自分としてはもう少しファンキーな部分が多いと楽しめるんだけれど…(そういうアルバムじゃないと言ってしまえばそれまでだが)。
ブックオフにて購入(¥250)
- CD (1990/10/25)
- Disc: 1
- Format: Import
- Label: A&M