久しぶりに名古屋市・金山(かなやま)の大衆居酒屋「大安」へ。ちょうど開店時間に店の前まで来ると数人の待ちが。ほどなくして暖簾が掛かり、中へ。残暑厳しく、暑い中を歩いて来たので腰掛けたい。迷わず左側へ進み、折り畳みスツールを手に奥へ。コの字カウンターのこの店は、入って右側が立ち呑み、左側はスツールがある分だけ座ることが出来る(ただしかなりぎりぎりまで詰め込まれるので狭いです)。店に入った順番に注文が訊かれ、冷や(常温)と本日のおすすめの中から鯒(こち)の刺身を注文。酒の銘柄は「菊川」だったかな。コップになみなみと注いでもらい、ひとくち。客が次々に入ってきて、座る側のカウンターはあっという間に満員。いつもすごい人気だなァ、ここは。混み合って注文も通りにくくなるだろうと予想して、赤貝の刺身も追加しておいた。
他の客の酒肴が運ばれていく。まとめて捌けるものはまとめて出すんだろう。他の人と注文がかぶっていないし、人気店だから後回しになるのも仕方がない。それにしても出てこないゾ…。酒だけ舐めつつ待つっていうのはなかなか辛いな。席から厨房の中の様子が見えて、忙しいのは分かっていたので、野暮だろうなと遠慮して声はかけなかったが、若い衆は目の前で洗い物をしていても、その状況に気付かない(こちとら3番目に店に入って30分、目の前にコップひとつだけだ・涙)。そのうちに他の客の”追加の”注文が通り始めた。これはあかんやろ、さすがに、と思った矢先に自分の前を通った美人女将が異常事態にやっと気付き「お兄さん、すぐに出しますので!」。やっと出た刺身をパパッとつまんだけれど、もうダメ。萎んだ気分は戻らない。河岸を変えようっと。一等先に店を出た。名店にもこんなことがある。(勘定は¥1,110)
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愛知県名古屋市熱田区波寄町22-24
( 金山 かなやま 歓酒亭大安 かんしゅていだいやす かんしゅてい だいやす 立ち飲み 立ち呑み )