名古屋市の栄(さかえ)近辺をウロウロと呑み歩いていた時に目に留まった酒屋「酒屋はやし」。木の看板を多用したお洒落な造りで、外からもずらりと一升瓶が並んでいるのが見える。純米酒に力を入れているようで、看板のひとつに「神亀」の文字を見つけたから入らない訳にはいかない。神亀酒造はまだこんな日本酒ブームになる前から、いち早く全量を純米に切り替えたその道の先駆。埼玉の酒造会社なので関東では時折見るが、東海地方で扱っている店は少ないんじゃないかな。自分も東京へ行った際に720mlの瓶を買って帰ったり、通販で買ったりしていた。知人が店を開店した際に一升の小さな菰樽(こもだる)をプレゼントしたことも。店に入ると日本酒のみならず、ワインや焼酎、梅酒、酒器などが整然と並んでいた。残念ながらこの日は公共交通機関を利用していたので、さすがに一升瓶をぶら下げて帰る勇気はない(笑)。
すると入口近くの棚にカップ酒が並んでいて、その中に神亀のカップも発見。コレ初めて見たなァ。それも硬派な酒に対して、ポップというか、可愛らしい感じの亀のイラストが意外。カップにしてはちょっと値段が高かったが、つい買ってしまった。神亀は、炭ろ過も控えめなのか色が濃い。しっかりと熟成させてから出荷するという酒は酸味が強く、今風のフルーティーで爽やかな味わいの日本酒とは違い、ボディがしっかりとした男酒。呑み慣れていない人だと”ひねた酒”とも勘違いしそうなほどの押し出しの強さ。この酒を呑むときはつまみもしっかりとした味わいのものを選びたい(この日は豚ロース肉の塩焼き)。でもやっぱりカップじゃ足りないな。(勘定は¥454)
愛知県名古屋市東区東桜1-9-32
( 久屋大通 ひさやおおどおり 栄 さかえ 林商店 はやし酒店 林酒店 神亀酒造 小川原良征 )