Peace And Love / The Pogues (1989)
ポーグス(The Pogues)を初めて聴いたのは90年代初め頃だったと思う。クラッシュ(The Clahs)のジョー・ストラマー(Joe Strummer)の関係からたどり着き、プロデュースはもちろん、共演、ついにはグループ参加してツアーまでしてしまうに及んで、聴かずにはいられなかった。その時に購入したのは1991年に発売されたベスト盤。でも最初に音を聴いたときには、あまりにもアイリッシュ・スタイルが濃い音に面食らったのも確か。ヴォーカルのシェーン・マクゴーワン(Shane MacGowan)がその昔パンクスで、唾を吐きつつポゴ・ダンス(一説には彼が創始とか)を踊っていたのも、昔「パンク・ロック・ムービー」を見て知っていたので、もっとパンク色が強いのかと思っていた。縦笛やアコーディオン、バンジョーをかき鳴らすそのスタイルは、便宜上「パンク・ニューウェーヴ」のカテゴリーに入れたが、どう聴いてもパンクとは言えない。ただ繰り返し聴いていると、歯抜けシェーンの酔いどれヴォーカルと、多彩な演奏がだんだんしっくりしてくるから不思議。ベストの続編も購入して、だんだん好きになり愛聴した。
こちらは1989年のアルバム「Peace and Love」。プロデュースはブリティッシュ・ニュー・ウェーヴ系のバンドやストーンズ(The Rolling Stones)との仕事で有名なスティーヴ・リリーホワイト(Steve Lillywhite)。インストで始まるアルバムは、彼らの魅力である少し哀愁が漂うメロディーと、多人数バンドならではのごった煮感、そしてシェーンのヨレヨレのヴォーカルが楽しめる。グループとしてもノリに乗っていた頃だろう(この後シェーンはアルコールなどの影響でメンバーに手を焼かせ、遂にはバンドから離れざるを得なくなる)。やはり唯一無二のバンドだ。ライヴでは好不調がかなりあったようだが、アルバムで聴く彼のヴォーカルは味があってイイ。安心して聴いていられる。歌詞については全く理解していないが、アイルランド独自の文化や、歴史的背景、イギリス本土との微妙な関係などの知識があったら、もっともっと楽しめるのかも。
中古店にて購入(¥257)
- CD (2004/12/25)
- Disc : 1
- Format: CD, Original recording remastered, Import
- Label : Warner Spec. Mkt. UK
( ザ・ポーグス ポーグズ シェイン・マガウアン シェーン・マゴーワン シェーン・マクゴウワン シェーン・マクゴーワン )