ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

いと半老舗 @滋賀県彦根市

2017年07月23日 | 滋賀県(老舗)

長浜から彦根に到着し、古い建物が残る銀座町、錦町、河原町、芹町あたりを散策。河原、芹町辺りは道幅も狭く、近代建築と町屋が同居してとても雰囲気ある素晴らしい通りになっている。その通りで見つけた和菓子屋に入ってみた。創業が明治35年(1902)という「いと半老舗」(※明治31年という記述も)。同じ彦根市にある創業文化6年(1809)の「いと重菓舗」の暖簾分けだそう。店に入る前にしっかりとこちらの銘菓を確認。表の幟に「千とせ餅」とあったので、それ目当てに店の中へ。店構えは古いが中は明るくモダンに改装されていた。サドルバッグが付いていない方のバイクで来たので残念ながら箱買いは出来ず、2個入りの包みを購入して持ち帰った。

「千とせ餅」はそれ自体がほのかに甘い四角い形をした羽二重餅。ふわっとした優しい舌触りだが、手でつまめる位の適度な弾力もあり、上品で旨い。いくつでも食べられそうだからこの数で良かったか(笑)。創業当時からの味だそうなので100年前の人達もこの舌触りを楽しんだんだなァ。暖簾元の「いと重菓舗」にも行ってみないと。(勘定は¥120/個)

 


 

↓ 店と同じ通りにある「宇水理髪店」(昭和11年・1936・建造)。この渋い理髪店、なんと現役だ。近年一部改修されたそうだが、素晴らしい佇まい。国の登録有形文化財に指定。

 

↓ 正面のアーチのてっぺんには「バリカン」が! 遊び心も満点で、いつまで眺めていても飽きることがない。営業中で中を見せてもらう訳にはいかないが、顔剃りでもしてもらえば良かったか。後から知った噂によると、ご主人も奥様も見学には慣れっこで、手が空けば中を見せてくれたりもするらしい(要確認)。

 

↓ 通りは車ですれ違うのも大変な狭さ。それ故に町屋と近代建築の連続が贅沢な環境を作り出している。よく残ったものだ。反対の芹町方面はその昔遊郭だったんだとか。

↓ 同じ通りにあるもう1つの近代建築「高崎家住宅主屋(旧・川原町郵便局)」(昭和9年・1934・建造)。こちらも登録有形文化財。タイル壁にライトブルーの窓枠が楽しい。

 

 

↓ 当時のものかどうか分からないが、玄関口の上部には「逓信舎」の文字が。現在の建物名からいくと個人宅として使っているのかな? 昔は自営局舎も多かったからそういう扱いなのかも。

 

 ↓ (たぶん)街並みの雰囲気を守る為に同系統の色で塗装が施されている錦町の通り沿いの商店の建物群。なかなか素敵な試みだ。

 

 


 

 

いと半老舗

滋賀県彦根市河原3-1-20

 

( 滋賀 しが 彦根 ひこね いと半 いとはんろうほ ちとせ餅 ちとせもち いと重 商店街 和菓子 近代建築 国登録有形文化財 商店街 街並み保存 妓楼建築  )

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする