近代建築がたくさんある滋賀県長浜市に、前回のように行き当りばったりでなく、しっかり的を絞って日を改めて再訪。幸い天候に恵まれ早朝にバイクを出し、まず真っ先に向かったのは木之本町。ここへ至る道はかつてルアー・フィッシングで毎週のように通っていた道なので、通る道、通る道、見覚えのある風景と記憶がフラッシュバックして、クラクラしながら到着したのは「つるやパン」。創業は昭和26年(1951)。この店がある通りだけでも何軒も近代建築があるのでワクワクするが、まずは朝ごはん。店の前へ来ると朝9時だというのに路上駐車して買い求める人や、サイクリング、バイク・ツーリング途中で寄る人で大賑わい。噂では聞いていたがすごい人気だ。それにしてもこの時間に並んで買うパン屋って凄すぎるなァ…。こちらで人気なのが「サンドウィッチ」と「サラダパン」。残念ながら「サンドウィッチ」はまだ店頭に並んでいなかったので「サラダパン」だけを購入し、店内にあるマシンでホット・コーヒーも購入して、近くの「木之本地蔵院」で腰を下ろしていただく。
前知識が無かったのだが、”サラダ”なんて名が付いているのでキャベツにマヨネーズかなんかで味付けしてあるのかな、と思っていたが、コッペパンの中身はなんと刻んだ”たくあん”(後から調べたらやはり当初はキャベツだったそう)。約60年ものロングセラーだとか。TVなどのマスコミに取り上げられて全国にも知られるようになり、自分のように遠くから足を運ぶ人が増えてこの人気なのだとか。食べてみるとたくあんががっつり入っている訳ではなく、マヨネーズ味が主体なので惣菜パンとしてはそれ以上でもそれ以下でもないが、重くないので朝のコーヒーと頂くのはなかなかのものだった(コッペパンを久しぶりに食べたが、パンそれ自体が懐かしくて旨い)。他にいくつもの名物パンがあるようなので、次はそれらも買ってみたい。(勘定は¥145/個、コーヒー¥100)
↓ 風情ある北国街道木之本宿の通りは素晴らしい。静かだが、「つるや」の前だけは路上駐車やサイクリング途中の人達でごった返している。
↓ 店の向かいのる「竹内薬館(本陣薬局)」(建築詳細不明)◇。漢方を扱う薬局で、現在の店舗は駅側にあり、明治26年(1893)にこちらの22代目が政府認定の薬剤師第1号なのだとか。
↓ 同じ通りにある「たばこや呉服店」(建築詳細不明)◇。何とも奇妙な店名だが、その名の通りの商材を扱って通称が店名になったのだろうか。なかなかの看板建築。
↓ 街道をさらに行くと「きのもと交遊館(旧・湖北銀行木之本支店)」(昭和10年・1935・建造)。昭和17年からは合併して「滋賀銀行木之本支店」として昭和60年まで使われた。
↓ 現在は観光拠点として利用されている。何と言ってもイオニア式の列柱(オーダー)が風格満点。
↓ さらに進むと「旧・滋賀相互銀行木之本支店」(建築詳細不明)◇。何とも素っ気無い建物だからか、看板は残っているものの、「きのもと交遊館」と違い、全く利用されていない様子…。
↓ JR北陸本線の木之本駅近くにある「江北図書館(旧・杉野文庫)」(建築詳細不明・伊香農業協同組合事務所移設?)。全国でも珍しい現存する私立図書館。残念ながら入れず。
↓ 近代建築かどうかは知らないが、木枠のガラス窓や煉瓦を使った玄関、下見板張りの壁などが雰囲気いっぱいの「東横町集会所」(建築詳細不明)◇。
滋賀県長浜市木之本町木之本1105
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