Live Nassau Coliseum '76 / David Bowie (2017)
デビッド・ボウイ(David Bowie)1976年のライヴ音源。2010年に発売された「Station To Station」のデラックス・エディションに封入されていたものの、現在は入手困難になっていたものがめでたく単独発売とあいなった。ボックスは値段が下がるどころか生産が限定だったとみえ、すぐに発売が終わってしまって高騰し、入手は諦めていたのでこの発売は嬉しい(全然知らなかったが実は当時から3枚組CDも売られていたとか…トホホ)。あの”Ziggy Stardust”のキャラクターを捨て、アメリカの黒人音楽に接近し、自ら「プラスチック・ソウル」と名付けていた時代。この頃の写真を見てもらえば分かるが、色白で病的に痩せているとも思えるボウイは何とも言えない色気があって、容姿は完璧。映画「地球に落ちてきた男」でも確認できるが、まさに「The Thin White Duke」。様々なキャラクターを演じてきた彼だが、この時期が一番カッコイイんじゃないかな(コカイン中毒だったらしいが)。
1974年に発売されたDiamond Dogs Tourの音源「David Live」が当時のネガティヴな情報もあって、個人的に今ひとつ乗り切れないアルバム(特にアナログ盤は)だったのに比べて、このアルバムは演奏クオリティも、全体の内容も素晴らしい。正式発売されなかったのが不思議なくらいだ(もちろん闇のマーケットでは永らく定番だった)。映像も画質の良くないブートで、しかも部分的にしか見たことがなかったので当時のステージの様子は想像するだけだが、きっと男でもシビレるくらいかっこよかっただろうナ、この頃のボウイは(今はネットで簡単に見ることが出来ます)。ブートには収録されていなかった1-6、1-7、2-1、2-2の4曲も発掘され、言うことなし(ただしカットは有り)。音質ももちろん素晴らしい。この頃から盟友カルロス・アロマー(Carlos Alomar)が参加し(いま何やってるんだ?)、音のニュアンスもよりファンキーに変わってきている。アルバム作成に、映画撮影に、ツアーに、と今から考えれば殺人的なスケジュールのようだが、昔のアーティストはそれが当たり前だったんだよなァ。
amazonにて購入(¥1,820)
- CD (2017/2/10)
- Disc : 2
- Format: CD, Import
- Label : Rhino / Parlophone