Budokan! (DVD+CD) / Cheap Trick (2010)
若い頃は一部の曲を除いてほとんど聴いたことが無かったのに、最近になって改めて聴いてみたら思いのほかハマってしまったチープ・トリック(Cheap Trick)。歳の離れた長姉が持っていたLP「at 武道館」をCDで聴いてみたのがきっかけだった。ではと編集盤を買い、次に購入したのは初来日の武道館での映像DVDにコンプリート・ライヴ音源を合わせた2枚組。DVDは当時日本のテレビ局が撮影したマスターから映像化されたもので、1978年4月28日の武道館公演から15曲収録。ボーナス映像は2008年4月の30周年記念公演からの2曲と、メンバーやソニーのディレクターだったあの野中規雄氏(この公演に関するインタビュー記事はこちら)、カメラマン長谷部宏氏の回想インタビューなどが収録されている。CDは19曲のコンプリート音源だとのこと。
まず映像。初来日で武道館というのが当時の彼らの日本での人気を物語るが、テレビ撮影まで入るってレコード会社と呼び屋の力の入りようが凄い。古い映像なので資料程度のクオリティーだろうなと思っていたが、これがなかなか綺麗な映像でビックリ。リファインされているだろけれど、ちゃんと1本の音楽映像として楽しめる。一転ボーナス映像の2008年の30周年ライヴ映像は素人が撮ったような酷いクオリティーなのが不思議。ボーナス映像のメンバーと日本側関係者の当時を振り返るインタビューも興味深い。自分も若い頃はもちろん彼らの戦略通り”アイドル・バンド”だと思っていたし、そのイメージはつい最近までそのまま。でも音を聴いてみたらリック・ニールセン(Rick Nielsen)を中心としたバンドの演奏力と、ロビン・ザンダー(Robin Zander)の歌唱力でそのイメージはだんだん変わっていった。でもこの映像を観ると、コミカルな動きのリックと華奢なロビン、それに周りを取り囲む黄色い声援で、やっぱりアイドル扱いなのもむべなるかな。初来日でこの歓待だもの、メンバーもさぞかし気持ち良かったことだろう。
CDは余分な情報が無いだけ当時の彼らの本当の実力が垣間見える。どの曲もスタジオ・テイクと同様に演奏出来る技量がある。もちろん勢いは当然このライヴ・テイクの方が上。さすがデビュー時から数多くのライヴで鍛えたバンドだけある。女子中高生を中心とした観客の熱量が高かったのはもちろんだが、バンドののせ方もデビューしてまだ数年というバンドだとは思えないくらい達者。11月に来日公演が行われるが、名古屋のチケット買っちゃいました。
ネットショップにて購入(¥780)
- Label : SMJ
- ASIN : B00D1B8VPG
- Disc : 2
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます