ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Live In Hyde Park (DVD) / The Who

2020年12月13日 | DVD

Live In Hyde Park (DVD) / The Who (2015)

ビートルズ(The Beatles)、ストーンズ(The Rolling Stones)と並び称される程の大物バンド、ザ・フー(The Who)だが、日本においては大きく後塵を拝し、80年代でもディスコグラフィーは未整備なままだった。それがどんどん充実し、特に90年代にピート(Pete Townshend)とJon Astleyが中心となってリイシュー作業が行われてからは、ボーナストラック、デラックス・エディション、ライヴ音源、映像発掘が続き、オリジナル・メンバーがピートとロジャー(Roger Daltrey)だけになった現在でも充実した状況。それどころか作品が次々と発表されたため、逆に消費者(自分)は、これ買ってなかったっけ?という状態に陥ってしまったのは贅沢な悩み。このロンドン、ハイドパークでのライヴも結成50周年として話題にはなったので、すっかり観た気になっていた。CDも発売されているが、正直聴き込むとは思えなかったのでDVD単体で購入。

ある時はモッズであることを否定し、ある時は間違いなくモッズだったと発言がブレるピートだが、映像は往時を思わせるド派手に装飾されたベスパを駆って会場に集まる老モッズ(あるいは新モッズ)の連中の姿から始まる。向かう先はハイド・パーク。広大な会場に設営されたステージはストーンズでもそうだったように樹木が絡みつくようなデザイン。大画面にはモッズのシンボルでもあったターゲットのマークが躍り、お約束の「I Can't Explain」のリフをピートが刻む。もちろん会場は大合唱。ザック・スターキー(Zak Starkey)やピノ・パラディーノ(Pino Palladino)、ピートの弟のサイモン・タウンゼント(Simon Townshend)に支えらえたバンドは安定していて、ピートが「今が最高の状態」というのが分かる気もする。酒やドラッグの影響や、機器の進歩とかもあったかもしれないが、確かに解散前の82年あたりのライヴなんかより絶対にこちらの方がいいもんなァ。ステージに据えられた大画面映像も綺麗だし、観客も温かいし、言うことなしのライヴ映像。こうした超ベテランがコロナ禍によって活動を止められてしまった現状が恨めしい。もう彼らには多くの時間は残されていないのに…。

オークションにて購入(¥725)

  • Label : Eagle Rock
  • ASIN : B015NPGC8A
  • Disc : 1

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