ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

銀座ライオン 名駅店 @名古屋市中村区・名駅 (※閉店)

2015年03月21日 | 名古屋(中村区・西区)

夜の遅い時間に名駅(名古屋駅)からバスに乗る必要があり、発車時間までの空いた時間を潰すために構内をウロウロ。10時頃とあって、入ろうとしていた新幹線地下街「エスカ」の飲食店も軒並み閉店時間。冷たいビールを呑みたかったので、(申し訳ないが消去法で)ここ「銀座ライオン名駅店」へ。名古屋での銀座ライオンは何年も前に「地下鉄名駅店」に入って以来かな。全国に数多くある銀座ライオンだけれど、基本的なメニューはどこも大して変わらない。こちら名駅店には旅行者用にいわゆる「名古屋メシ」のメニューもあったみたい。もちろんそちらに用は無いので、普通にビール(ヱビスプレミアムブラック)を注文。ついポップにあった唐揚げ(ハーフサイズ)も頼んでしまった。

店内は遅い時間とあってか若者が多い。女性だけのグループも多い。アクセスが良くて、明るくて、明朗な店だから女性だけでも入り易いんだろう。ただ自分のようなオッサンにとっては、メニュー内容も価格も雰囲気も、あまりそそられる所の無い店。「銀座7丁目店」のような歴史ある空間で呑むならまだしも、ファミレス的な空間だからね…(←明る過ぎる・笑)。

程なくしてビールが運ばれる。それまで騒いで喉が渇いていたので旨い、やっぱり。口当たり滑らかで、ブラック特有のコクと甘味が喉を通っていく。でも注ぎたての生なので喉越しはいいが、その反面当然ながらちょっと軽い。唐揚げは頼んだ後で失敗したなと思ったが、ハーフサイズであっても時間がかかる。こんな量のビールはあっと言う間に無くなるので、2杯目をどうしようか考えたが、この後にバスに乗るので1杯に留めておき、唐揚げをささっと食べて勘定してもらった。(勘定は¥1,500程)

銀座ライオン 名駅店

愛知県名古屋市中村区名駅1-1-4  JR名古屋駅構内

( 銀座ライオン エビスプレミアムブラック 恵比寿プレミアムブラック ライオン ギンザライオン ) 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Gimme Shelter Vol.2 / Various Artists (UNCUT Magazine)

2015年03月20日 | 雑誌付録CD

Gimme Shelter Vol.2 / Various Artists (UNCUT Magazine) (2001)

英音楽誌「UNCUT」の2001年2月号の付録CDは、副題を「16 Amazing Covers Of Classic Songs By The Rolling Stones」として、16のアーティストによるローリング・ストーンズのカヴァー曲集。いきなり「Back Street Girl」という地味でマニアックな曲からで意表を突かれるが、なかなかの面子が揃っていて聴き応えがある。気になる収録曲とアーティストは、

01 Lambchop / Backstreet Girl
02 MC5 / Empty Heart
03 Cowboy Junkies / Dead Flowers
04 Buffalo Tom / The Spider And The Fly
05 Johnny Thunders / As Tears Go By
06 The Ramones / Out Of Time
07 The Meat Puppets / What To Do
08 The Flamin' Groovies / Paint It Black 
09 Marianne Faithfull / Sister Morphine
10 Geno Washington & The Ram Jam Band / Jumpin' Jack Flash
11 The Flying Pickets / Get Off My Cloud
12 Radon Daughters / Child Of The Moon
13 Joe Simon / Let's Spend The Night Together
14 Ian McNabb feat. Mike Scott And Arto Thistlewaite / Salt Of The Earth
15 Kelly Jones / Angie
16 Ruth Copeland feat. Parliament / Gimme Shelter

Volume 2 だけあってもちろんVolume 1もあるのだが、この2も遜色ない内容。選ばれている楽曲は15を除いて、60年代に発表又は、作曲された曲ばかり。ストレートなカヴァーから、雰囲気がガラリと変わったカヴァーまで、その解釈の仕方は様々で面白い。比較年齢のいったアーティストの方が「そのまま」素直にカヴァーしている感じだろうか。60年代のストーンズの音楽的インパクトは、現在注目されているアーティストの比じゃなかっただろうから、あまり大きく逸脱しないのだろうか。熱いスタジオ・ライヴのMC5やヘロヘロのジョニー・サンダース、そして意外やオリジナルと同等のスピードのラモーンズ。60年代にはミック(Mick Jagger)の恋人で、そのコケティッシュな容姿から妖精扱いだったマリアンヌ・フェイスフル(実はその頃すでに子持ち)は、酒焼け、ドラッグ焼けした後年ほどではないが、容姿にそぐわぬ低音、ダミ声が顔をのぞかせている。 ちなみにこのヴァージョンはストーンズのヴァージョン(’71)に先駆けて発表されていて、バックの演奏は、アコギがミック・ジャガー、スライド・ギターとベースがライ・クーダー(Ry Cooder)、ピアノとオルガンがジャック・ニッチェ(Jack Nitzsche)、ドラムスがチャーリー・ワッツ(Charlie Watts)だそうだ。他にもソウルの10、アカペラの11、バック演奏がパーラメントの精鋭という16など、聴きどころがいっぱい。特にルース・コープランドの16は展開もドラマチックだし、エディ・ヘイゼル(Eddie Hazel)のギターが唸りまくる。まだベトナム戦争中の72年録音と考えると興味深い。

オークションにて購入(¥684)

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

一億 (2) @岐阜県加茂郡坂祝町

2015年03月19日 | 岐阜県(中濃)

最近は焼肉と言えばココしか行かなくなってしまった坂祝町(さかほぎちょう)の国道21号線沿いにある「一億」。焼肉屋とは到底思えない洋ロッジ風な建物に入ると、この日も結構な客の入り。靴を脱いで小上がりに座り、早速手書きされた本日のおすすめを眺める。いつもは売り切れてしまっている事が多い白コロもまだあったので注文し、極上ホルモンや、サガリ、定番のカルビなど、食べたいものを適当に注文(この店は自分で伝票に書き入れる)。普通の焼肉屋ではあまり見ない名前の部位も多いので、相変わらず部位の名前が全然覚えられない。瓶ビールのつまみにはどて煮を、息子は恒例のごはん(大)も注文(ラーメン鉢サイズの大盛ご飯)。そうそう、子供は肉ばっかりじゃなくご飯喰ってろ(笑)。

地方活性イベントで一躍全国的流行となり、この地方でも一般的になった白コロは、脂の塊ではあるが、甘味がたっぷりで旨い。でも白コロっていつもどのくらい焼くのが一番いいのかが分からないなァ…。こちらの店の、特に内臓系の鮮度や旨さは相変わらず文句なし。ビールで口中の脂を流して「ウメーッ!」。適当に頼んでいるし、部位の名前が覚えられないので、「〇〇でーす」と皿を持ってこられてもそれが実際に注文した品なのかどうか分からず、「はーい」と箸をつけてしまった事が何度となくある。お店の方、すいません…(←出来ればそちらでしっかり管理していただけると…苦笑)。

この日は娘が居なかったので、あまり注文し過ぎると…と自制したので、早い勘定となった。充分食べたが、家族が一緒だとなかなかゆっくりは呑んでいられないのが難点。いつもそうだがここは家族連れが多い。それも納得、この日も3人で樋口一葉氏おひとりで事足りるという安さ。素晴しい。(勘定は¥5,000程/3人 ※つい先日も家族4人で行ったが、自分が瓶ビールを2本とハイボールを呑んだにも関わらず、全部で¥8,000程)

前回の記事はこちら (1

この後の記事はこちら (3)(4

一億 (いちおく)

岐阜県加茂郡坂祝町取組46-90

 

(坂祝 さかほぎ 坂祝町 焼肉 ホルモン 一億 いちおく 坂祝町 鵜沼つたや 鵜沼 つたや)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

酒悦 @東京・上野

2015年03月18日 | 東京都(老舗)

創業が延宝3年(1675)という340年(!)もの途方もない歴史を持つ老舗の漬物店「酒悦(しゅえつ)」。上野の不忍池の南、池之端の中央通り沿いに位置している。ここは「福神漬」の元祖で、もちろんデパートにも出店しているのだが、この辺りに来る事があると寄って、定番の「元祖・福神漬」を購入する。実は元祖と名の付いたもの以外にも何種類かの福神漬があるが、買った事があるのはこれだけ。店の中には福神漬だけではなく、粕漬けや佃煮など色々なものが陳列してある。福神漬は「酒悦」の前身「山田屋」が明治10年(1877)頃に発明したものなのだとか。元々味が濃い漬物だし、多くの品を食べ比べた訳ではないんだけれど、自分ちの近くのスーパーで買ってくる甘ったるいものよりも、なんとなく醤油味の強いここのが好き。いつも購入するのはビニールで梱包されたものなんだけど、店の中をゆっくり見ていたら「缶入り」という珍しいものを見つけたので、何か面白いな、と購入してみた。

持ち帰って缶を切り開ける。最近の缶製品と違ってプルトップが付いていないので、缶切りが無いとどうにもならない。近頃は持っていない人もいるんじゃないかな、ひょっとして。開けるともちろん中には福神漬けが入っているのみ。特段ビニール・パックの製品と変わっているところは見られず、色も普通の濃い飴色。最初は若干色が濃いような気がしたけど、多分気のせいだろう(ん?でも味も濃いかな)。味も甘ったるくなく醤油味の強い、酒悦ならではの味。なぜか福神漬と言えばカレーの時しか出番がない事が多いけれど、朝ごはんの時とかに普通の白いご飯と食べると旨いです。(勘定は¥378)

 ↑ こんな位置からしか撮らなかったが、昭和7(1932)年建築の駅舎が残るJR上野駅正面口

酒悦

東京都台東区上野2-7-11

( 上野 酒悦 しゅえつ 元祖福神漬け 元祖福神漬 福神漬け )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Yellow Moon / The Neville Brothers

2015年03月17日 | ソウル・ファンク・R&B

Yellow Moon / The Neville Brothers (1989)

自分の記憶が確かならば、このアルバムが発表された時は、内外の音楽各誌がこぞって絶賛し、年度を代表するアルバムとなったネヴィル・ブラザーズ(The Neville Brothers)の「Yellow Moon」。プロデュースはあのダニエル・ラノワ(Daniel Lanois)。以前からミーターズ(The Meters)は大好きだったし(※)、聴く機会はいくらでもあっただろうが、アルバム発表当時は全く別の70年代パンクやニュー・ウェーヴにハマっていたので、長い年月を経て、やっと購入した。(※自分はずっとミーターズを前身バンドと捉えていたが、今回記事を書くにあたって少し調べた感じでは、確かにアート(Art Neville)は在籍していたものの、直接的な関係だったとは言い難いのかな。)

彼らの最大の特徴である独特のリズム感はこのアルバムでも発揮されていて、サム・クック(Sam Cooke)の4、ラップを採り入れた曲5、ディラン(Bob Dylan)のカヴァー6、9などを含むヴァラエティに富んだ多彩な内容。当時世界的に流行った「エスニック」な雰囲気がそこかしこに感じられる。ただ「ニューオリンズ」で連想されるような泥臭さとは無縁で、どちらかというと個人的にはヴォーカルのアーロン(Aaron Neville)のメロウで綺麗な歌声は苦手な部類。アルバム全体としても、音的な統一感こそあれど、カヴァー曲が多いからか、まとまりがあるような無いような不思議なバランスで、詞的メッセージの方が強く感じられる。自分としてはもう少しファンキーな部分が多いと楽しめるんだけれど…(そういうアルバムじゃないと言ってしまえばそれまでだが)。

ブックオフにて購入(¥250)

  • CD (1990/10/25)
  • Disc: 1
  • Format: Import
  • Label: A&M
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

さいわい @岐阜県多治見市

2015年03月16日 | 岐阜県(東濃・老舗)

岐阜県多治見市に行った際、喫茶店を探していて入ったのが、明治43年(1910)創業という喫茶「さいわい」。光ヶ丘店となっているが、こちらが本店のようです。店の前にある駐車場に車を停め、中に入る。建物は古い訳ではなく、モダンな造り。入口付近は天井が高くなっていて、開放感がある。たくさん並んだ大小のテーブル席には客がいっぱい。地元の年輩の方が多いようで、それもグループで利用している人が多い。きっとみんなで集まると「あそこにい行こう」という事になって重宝しているんだろうな。女性の給仕の方も心得たもので「〇〇さん、今日はお洒落やねぇ」なんて話しかけている。地元の人に愛されているんだなァ、この店。

メニューの中からコーヒーと、小腹が空いていたのでホットドッグを注文した。「Zセット」というものになるそうです。いくつあるのかは知らないが、セットメニューがたくさんあって、それぞれ食事+コーヒーという内訳になっているよう。こういう喫茶店にしては珍しく、エスプレッソ・マシーンで挽きたてのコーヒーを淹れているようだ。雑誌を眺めながら待っていると、たっぷりのコーヒーと、平皿にのったホットドッグが運ばれた。ホットドッグは柔らかめのパンで出来ていて、ケチャップ+フレンチ・マスタードがあらかじめかけられている。中にはソーセージの他にキャベツと玉子サラダも挟まれていて、ヴォリュームもある。ほのぼのとした気取らない味。コーヒーのおかわりまで勧められたが、元の量が多かったので遠慮した。さすが息の長いお店は居心地がいいね。(勘定は¥600)

この後の記事はこちら

 

さいわい 光ヶ丘店

岐阜県多治見市光ヶ丘2-38

 

( 多治見 多治見市 さいわい本店 さいわい光ヶ丘店 さいわい Cafeさいわい カフェさいわい )

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

伊勢屋本店 @名古屋市熱田区・神宮前

2015年03月15日 | 名古屋(熱田区・中川区)

なかなか訪れる機会のない名鉄の神宮前駅。まだ娘が小さい頃に熱田神宮にお参りした時以来かな、たぶん。近くの道路を車で通る事はあるんだけど。この駅で降りた理由はホルモンで有名な「伊勢屋本店」に行ってみたかったから。美味しいという噂は聞いていたが、ホルモンで酒無しっていう訳にはいかないし、この辺りに来る事はあまり無いので機会を狙っていた。平日のこの日、名古屋で午後まるまるフリーになる機会があったので、午後4時開店のこの店に合わせてスケジュールを組み立てるという食い意地の汚さ(笑)。

店は神宮前駅の東口から5分くらい歩いた街中の交差点にある(ちなみにJR熱田駅でも徒歩圏内)。もちろんまだ明るい時間だし、周辺は学校があるのか制服姿の高校生ばかり歩いている。とても4時から呑むような雰囲気ではない。店の前まで来ると、ちょうど開店したばかりのよう。赤い暖簾をくぐって店の中へ。当然自分が口開けかなと思ったら、まだガランとしている店内にはすでに先客が!早いなァ。自分もコの字カウンターのひとつに腰を下ろして、(効果あるかは分からないが)後ろの棚にバッグと上着を避難させ、壁に貼られた数多い品書きを眺める。カウンターの中にはずらりと七輪が並べられていて、中には切炭が入り、すでにいくつも火が熾っていてスタンバイOK。主人がこまめに七輪のお守をしている。これからすぐにたくさんの客が入ってくるのだろう。給仕の女性に瓶ビール(キリンラガー)を頼み、肉はとんちゃんと軟骨、それに牛のハチノスを注文した。

まずグイっとビールを流し込む。特にこだわりがある訳ではないが最近は生ビールはあまり頼まず、どこへ行っても瓶ビールばかり。明るいうちから呑むビールは格別だ。まずはとんちゃん(豚の小腸・大腸)。プリッとした表面を見ただけで、鮮度が抜群なのが分かる。すでにベストな状態の七輪の焼き網の上にのせて、立ち昇る煙と匂いでもう一杯(笑)。下味付けはなされているが、焼き上がったとんちゃんに、小皿に入ったあっさりめのタレを漬け、しっかりとした弾力のある肉を楽しむ。いやぁ、旨い。ハチノスは牛の第2胃。イタリア料理でトリッパに使われる部位。こちらはあまり下味が付いていないので、しっかりタレに浸して食べる。焼き加減が難しいが、独特のグニグニとした食感。ビールがすすむ。ホルモン屋で軟骨は薄くスライスしてあったりすることが多いが、ここは珍しくとても細かく包丁が入れて(砕いて)ある。表現しづらいがコリコリガリガリとしたすごい食感で、これまた旨い。外はまだ寒いのでビールから熱燗に替えた。

テーブル席や小上がりもある店にはすでに5組以上の客が入ってきている(まだ5時にもなっていないのに…)。みんなスゴイ執念だなァ(←お前もだ)。タチギモとネッコという聞いた事の無い部位も追加で注文。タチギモは脾臓だそうで、それ自体甘味があり、少しネットリとした初めての食感。ネッコ(どこの部位か訊くの忘れた)は辛い下味付けでゴリッゴリの食感。いやぁ、いろいろあるもんだ。もっともっと色々試してみたいが、1人ではこれ位がいいところ。なんとか次の機会を見つけたいな。勘定を終えて外に出たら……「明るっ!」(笑)。(勘定は¥3,000程)

この後の記事はこちら

  ↓ 神宮駅前にある小さな呑み屋街「神宮小路」

 ↓ 夕方、人が少なくなって(カラス以外)静かな姿の「熱田神宮」本殿と、そこに至る参道

 

 ↓ 呑兵衛だから献酒された酒造の菰樽が並んでいるだけで気になったりして…(笑)

伊勢屋本店 (いせやほんてん)

愛知県名古屋市熱田区花表町13-21

( 名古屋 熱田 神宮前 伊勢屋 いせや ホルモン とんちゃん 焼き肉 焼肉 熱田神宮 神宮小路 )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

The London Howlin' Wolf Sessions

2015年03月14日 | ブルーズ

The London Howlin' Wolf Sessions (1971)

チェス・レコーズから発売された企画盤「ザ・ロンドン・ハウリン・ウルフ・セッションズ」。四半世紀前にアナログを買って持っているが、安さに惹かれてつい、CDで買い直してしまった。しかも今はデラックス・エディションが出ているというのに、これは旧盤。だから収録曲もアナログと同じ。懐かしい。60年代のイギリスでは、ストーンズ(The Rolling Stones)やクリーム(Cream)のお陰で、アメリカのチェス・レコーズに所属するようなブルース・アーティストというと神格化されていて、こんな企画盤も作成されたが、本国アメリカでは完全に忘れ去られた音楽で、お粗末な状況だったようだ。何かの本で読んだが、ストーンズやツェッペリン(Led Zeppelin)にパクられて悔しいのでは?という質問にマディ(Muddy Waters)だったかボ(Bo Diddley)だったかが、「あの子らのお陰で陽が当たったけれど、それが無かったらアメリカでは食ってもいけなかった(意訳)」と答えていたのが印象的だった。実際ウソかホントか、1964年にストーンズがシカゴのチェス・スタジオで録音するために建物に入っていくと、マディが天井のペンキ塗りをしていて、荷物の搬入を手伝ってくれたのだそうだ…。

そんなこんなで、ロンドンのオリンピック・スタジオ(当時のストーンズの本拠地)でのこのセッションには超のつく凄いメンバーが集められた。もちろんハウリン・ウルフ(Howlin' Wolf)とギタリストのヒューバート・サムリン(Hubert Sumlin)はセット。それにクラプトン(Eric Clapton)、スティーヴ・ウィンウッド(Steve Winwood)、ビル・ワイマン(Bill Wyman)、チャーリー・ワッツ(Charlie Watts)、イアン・スチュワート(Ian Stewart)など。これに一部でリンゴ・スター(Ringo Starr ※なぜかアナログとこの旧盤CDではノンクレジット)、クラウス・ヴーアマン(Klaus Voormann)が参加、昔はハープでミック(Mick Jagger)が参加しているなんて噂もあったな。多分この辺の詳しい事はデラックス・エディションの解説にでも書いてあるんだろう。つまりこのバンドは、ストーンズとクリーム(&ブラインド・フェイス)とビートルズの混成バンドなのだ!(ちょっと無理があるか…)。

その昔、輸入盤屋(渋谷のタワレコだったか…)で買ったと思うのだが、これのアナログ・レコードを初めて聴いた時は、何だか軽い演奏だなァ、としっくりこなかった覚えがある。ウルフのオリジナルがあまりにもドスが効いているので余計にそう感じたのだろう。色々なものを聴いてきた今では「軽快な」という言葉に置き換える事が出来るんだけれど。チェス・ブルースのレコードを買い集めていた20代の昔の頃よりも、40代の今の方が楽しんで聴ける不思議。さすがに独特な転調のタイミングが難しいのか10は手探り状態だが、バックの若造達は思いのほかいい演奏が出来ている。みんな飛ぶ鳥を落とす勢いでノリにのっていた頃だもんなァ。この5年後に亡くなった時のウルフは享年66歳。独特のダミ声でもっと爺さんなイメージがあるが、なんと今生きている他のメンバー(故イアン・スチュワートを除く)の誰よりも若いのだった。

ブックオフにて購入(¥250)

  • CD (1989/7/26)
  • Disc: 1
  • Format: Import
  • Label: Chess
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

せいがん @岐阜県岐阜市

2015年03月13日 | 岐阜県(岐阜)

岐阜市芥見(あくたみ)の願成寺(がんじょうじ)の境内にある国の天然記念物「中将姫誓願桜(ちゅうじょうひめせいがんざくら)」。もちろん桜の季節ではないので葉も落ちて、裸の樹木を見ただけだが、もうすぐ桜の季節なので見てみたいものだ。その寺のすぐ前にある蕎麦の店「せいがん」。店名はもちろん誓願桜にちなんだのだろう。実はこの店、ずっと以前にも来ていて、その時は隣客の紫煙がすごくて蕎麦どころではなく、お陰で蕎麦までいい印象が残っていなかった。久々に入ってみたのは、この店の主人の修業先が東京の名店「神田まつや」で、「ごまそば」を提供していると知ったため。以前食べた蕎麦からは修業先を感じさせるものは無かったけどな、と再訪問してみた。

平屋の店に入ると土間にテーブル席が、奥には座敷がある。席から厨房は見えない造り。以前もテーブル席だったんだけど、灰皿は無かったので禁煙になったのかも。注文したのは「まつや」の品書きにある「ごまそば」。実はまつやでは食べたことなくて、やっぱり先にざるそばだろ、とは分かっていたが頼まずにはいられなかった。しばらくして高杯のような器に蕎麦が盛られて置かれた。猪口にごまつゆが入っている。つゆの味が濃い事は分かっているので、まず瑞々しい蕎麦だけ口に入れてみる。ざらついた食感で噛むのが楽しい旨い蕎麦。こんなに旨かったっけか。思わず置いてあった塩を振りかけて何口か食べてしまった。そしてごまつゆに。胡麻と蕎麦つゆが合わせてあるので甘くて濃い。これに蕎麦をちょこんとつけると、これはこれで旨い。ま、「趣味蕎麦道」に走っている人には邪道だろうが。とろっとした蕎麦湯が湯呑みに入れて置かれたので、ごまつゆを割って飲む。いやぁ、ホッとする風味。外は寒いので温かい蕎麦湯と胡麻つゆの風味の組み合わせで暖まった。

時を置かず、別の日にすぐ訪問。今度は最初から「ざるそば」目当て。ごまそばの時と同じ器に盛られた蕎麦。若い主人が顔を出して、群馬産の蕎麦だと教えてくれた。蕎麦は前回と同様に文句なく旨い。つゆはちょっと甘め。この地方では珍しくないから驚かないが、もう少しキリッとした辛汁だと蕎麦の風味も引き立つ気がするんだけどなァ。こればっかりは好みと地方色だから仕方がない。次は「田舎そば」かな。楽しみ。(勘定は¥どちらも850)

神田まつやの記事はこちらこちら

この後の記事はこちらこちら

 

 ↓ 冬だからか、老木だからか、拡がった枝が支えられている「中将姫誓願桜」

せいがん

岐阜県岐阜市大洞1-21-11

 

( せいがんそば 蕎麦せいがん 誓願蕎麦 誓願桜 大洞 岐阜市大洞 おおぼら 芥見 あくたみ )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

やまもり @岐阜県多治見市

2015年03月12日 | 岐阜県(東濃・老舗)

多治見の駅から南下して、市街地からは少し離れた滝呂町という場所にある和菓子の店「やまもり」。店へ向かう道路は自動車ではすれ違う事も出来ないくらい細い街道で、周囲の古い街並みとは違い、店舗はまだ新しめで大きな建物だった。創業は明治43年(1910)というから100年以上もの長い歴史がある。店のガラスには手書きでいくつかの菓子の名前が貼られている。きっと今の季節の一押しだろうと、いくつか目を付けて店に入った。ガラスのショーケースの中には色々な菓子が並べられていて、横の棚には袋に入った煎餅なんかも置いてあった。かりんとう饅頭は、首都圏の催事会場などでも販売をしているようす。ひときわ大きな字で書かれていた「草餅」と「かりんとう饅頭」を購入して持ち帰った。

草餅は車の中ですぐに食べたのだが、香りこそ匂い立つようなものではないものの、頬張ると口にいっぱい青い香りが拡がる。かりんとう饅頭は家のトースターで少しだけ炙ってからいただいた。カリッと焼き上げられた皮には、こんがりとした甘味と苦みがあり、こし餡とのバランスも良く、旨い。炙らない状態のものも食べたが、食感と香りが良くなるので、やはり焦げない程度に少しだけ炙るのがおすすめ。かりんとう饅頭が大好きな嫁と娘もかなり気に入った様子で、「またすぐ買ってきて」とのお達しがあった。そんなにすぐ行けない距離だけど…やっぱりまた食べたいな。(勘定は草餅¥140、かりんとう饅頭¥120/個)

菓子処 やまもり

岐阜県多治見市滝呂町10-8 

( 多治見 多治見やまもり 菓子処やまもり かりんとう饅頭 かりんと饅頭 かりんとうまんじゅう )

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする