関東地方は、この二日間 とても変なお天気に見舞われています。
二日とも19℃はあったのでしょうか? そして とても風が強く
洗濯物が飛んで、ベランダへ落ちました。
私は、せっせ せっせと綺麗になった お風呂場をまたカビ
だらけにならないようにと、念入りにお手入れをしています。
でも、悲しいかな 脚が痛みます。
ほんのちょこっとの お掃除もまともに出来ないなんて!
この病気になって ほんのちょつとした 動作が動きにくく
出来なくなる事への やりきれなさは… 耐え難いものがあります。
皆さんも そうでしよう …
まして、私は 朝起きて 身体が 動けないことが
「夢なら覚めて ! いや、これが現実 !
私の身体は動けない !」
忘れているつもりなのに…
あんなに動けて 踊れて、自分の思うように 動いた肉体 !
が…
と いまだに 思っています… 思っても 動かないのに…
『笑進笑明』 とても良い言葉です。
高知市の日浦駿介さんが「家族性けいせいまひ」と診断されたのは
二歳半の時でした。神経細胞が破壊され、全身の機能が一つずつ
失われていく進行性の難病です。
人は成長することに従って「できる」 ことが増えていくはずです。
しかし、日浦さんには「できない」 ことが、だんだん増えていきました。
小学校五年生のころには声を失い、車椅子の生活でした。
「今を生きる喜びを」
養護学校高等部3年の夏、卒業後の進路を探している時に、
一冊の本と出合います。脳梗塞の後遺症で言葉を失いながら
画家を志す、元ミュージシャンの詩画集でした。
もう歌は「できない」 ならば絵が「できる」 ようになりたい。
元ミュージシャンの力強い生き様は衝撃でした。
「書きたい。自分を表現したい」 かつてない衝動でした。
わずかに動く左手の指に筆をくくりつけてもらい、初めてしたためた
のは 「家族」 の二文字。いつも支え続けてくれた大切な人たちに
感謝と決意の気持ちを込めて。人生が変わる瞬間でした。
日浦さんは「ストリート書家」 の活動を始めます。
車いすで街へ出て、心に浮かんだ言葉を書いて贈ります。
『とりあえず前だけ見て』
『今生きる喜び』
『きっと大丈夫さ 進もう』 ―独特の丸文字がしなやかに
飛び跳ねます―
「できない」 ことばかりが日々増えていく中で、初めて見つけた
「できる」 という手ごたえでした。ほとばしる言葉や文字は、そのまま
一編の詩のようです。
作品を読んでくれる人を見て、また新しい言葉が生まれます。
『笑進笑明』 明るく笑って進もうぜ。
「笑」 という字が大好きな日浦さんの造語です。
日浦さんは、この秋20歳になりました。
「我々はこう言います。こう願います。こう信じます。
大丈夫、私たちにはできると!」 オバマ大統領の
『YES WE CAN 、 (大丈夫 できる) 』 が世界を揺さぶれました。
主語も述語もあいまいになりがちな政治家の “話術”に
耳が慣れすぎてしまったせいか、一人称で明確に 「できる」 と
言い切る、言葉の力が新鮮でした。
政治家だけではありません。高度に効率化、マニュアル化された
社会の中で、一般に「できる」 が気薄になっています。
店頭や役所の窓口などで、マニュアルから少しはずれたことを
頼むと、いとも簡単に 「できません」 「分かりません」
と言われる場面が増えました。
「できません」と言ってしまえば、それでおしまい。
「できる」 と請合えば、その言葉を実現させる責任が生じます。
「できる」手段を探すより、「できない」 理由を見つける方が
楽だし、簡単です。しかし、それではいつまでたっても、「できた」
瞬間の喜びを味わうことも、分かち合うこともできません。
新聞を開けば、不景気なニュースが並ぶ、重苦しい年の瀬です。
米国の住宅ローンの焦げ付きが、日本の好景気を吹き飛ばす―。
マニュアルにない不測の事態に、誰もがすくんでいます。
クリスマスのイルミネーションも寂しげに見えてしまいます。
でも、こんな“寒い冬”はなおさら 『笑進笑明』 を心に飾り、
「YES WE CAN」 と言ってみたい。 私にも「できる」 何かを
探してほしいと願います。
今やすっかり暮の風物詩になった日本漢字能力検定協会の
『今年の漢字』 は 『変』 でした。
二位以下の 『金』 や 『落』 、予想として取りざたされた
『崩』や『失』 『迷』 などに比べると、 『大変だ』 『おかしいぞ』
と慌てふためくだけでなく、新しい『変化』や『変革』 に通じる
前向きな意味合いも見いだせます。
いつまでも落ち込んだり、迷ったりしていても仕方がない。
来年は自らも変わろう、自らの力で変えていこうとの希望もあって、
選ばれた文字だと信じます。
「世界は、私たちひとりひとりからできている。だから、あなたや
私がちょっと変われば、世界はやっぱり、ほんのちょっと変わって
いくの」 ― 日系4世のカナダ人環境活動家 セバン・カリス=スズキ
さんからのメッセージ。
今日の朝刊から 抜粋しました。
「できない」 理由をあれこれと こね回すのでなく、
「できる」 今 「できる」 ことを探し 希望を持って
『笑進笑明』 しましょう !!!
私も がんばります