今日、きらら体操教室の86才の方からお電話をもらいました。
この方は、4月に糖尿病の検査入院(食事指導も含め)するので
お休みします、と3月にいらした時に聞いていました。
その後、心配になってご自宅に電話を入れるも…
いつも留守電で心配していました。
検査入院しているときに、腰の圧迫骨折になってしまい…
ひどく痛くて… でも、ゴールデンウィークだから、退院して、
次の受け入れ先、老人ホームが1ヶ月だけ入れてくれるように
なったと。
叔母が、圧迫骨折で大変でしたので…
くれぐれも安静にして、無理をしないで、転ばないで…
と念を何回もしました。
でも、おまけがあって、だんな様は娘さんのところでお世話をして
いたのだが、やはり認知症があり…娘さんも二人親(お母様の病院
とお父様のデイの送り迎えとお世話で)の介護で、1ヶ月もしないのに
すっかり疲れてしまわれたようでした。
そんなんで、二人で個々の個室に短期入居となったようでした。
きららには、86才の方がお二人と83才、70代が5人、いらっしゃい
ます。
冗談ぽく「死ぬまで(きららの体操に)来てね!」
といつも言っては、みなで笑っていました。
お元気戻ってきて欲しい!
さて、ますます「100才までウォーキング」が重要になります。
昨日の続きで、今日からは 富士温泉病院名誉院長のお話です。
{ 100才までウォーキング } 講演会 レジメ
2030年にピークとなる我が国の高齢化社会では経験したことがない
ような、未曾有の少子高齢化社会となります。
この社会に生きる人々は以前とは違って70才、80才、そして90才
100才に至っても若者のお荷物とならないように自立した生活を送る
心構えが求められています。
同時に人口が減少する我が国においては、高齢者であっても社会
参加し、社会貢献することが求められる時代になると予測されます。
起立と歩行の障害を予防するウォーキングなど運動生活習慣の
拡充が高齢化社会の大切な課題となっています。
『1』 3っの話
1.股関節症の発生原因が分からない?なぜこんなに歩けなくなった
の?
ヒトの歩行運動は次の3っの動作からできています。
1っは立ち上がって生じた体を重力に抵抗して支える動作、
2っ目は足を交替して前進する動作、そして
3っ目は立って歩く体全体のバランスをとる動作です。
この動作は1っ目の立ち上がる動作から生じたものです。立ち
上がる動作は股関節の伸展運動が作ったものです。
股関節症の多くは中高年以降に発生する一種の加齢障害です。
加齢によって歩行運動のどの部分が老化するのか、老化の研究は
関節症発生を探るヒントとなります。
歩行の加齢現象は歩幅の減少で、歩幅の減少は股関節の伸展
運動の減少といえます。歩行の前進運動は、足首の蹴り足の屈伸
運動がもととなって下肢から体全体の屈伸運動へ前後の屈伸運動
へ拡大して巧みに体を前方へ移動する運動でした。
股関節が過度に伸展した状態で体重を支えて、屈伸運動するこの
離床寸前の歩行運動には体全体の屈伸運動が関わっております
から、老化すると体重を支えながら行うこの運動が、難しくなるのは
妥当な考え方です。
老化による歩行速度の低下や股関節の機能だけでなく、体全体
の運動機能や筋・神経システムや骨強度などが関わっていると考
えるべきでしょう。
さらに、股関節臼蓋形成不全や臼蓋嘴の不全症があると疲労蓄積
から股関節に傷みを起こしやすくなります。関節軟骨や関節唇、ある
いは股関節周辺の関節包や筋や腱の障害の障害が生じると、痛み
が生じて急速に股関節症へと症状が進行します。
このように股関節症を理解すると、日頃の体全体の運動を行うこと
が大切となります。
2.股関節症の痛みが段々強くなっていますがこの先どのようになるの
でしょうか?
股関節痛は、癌性疼痛や三叉神経痛などと性質を異にしておりま
す。加齢によって体を傷めて生じるような痛みはその対処しだいで
症状が大きく変わります。傷みから痛みに至る経緯や慢性痛で心を
傷める姿は人それぞれの痛みの対象によって違いが生じます。
痛みが生じてもいつもそのうち治ると無視しておりますと、痛み
カオス的に展開してそのうち耐えられなくなります。また、慢性痛と
放置すると、こころまで傷めることとなり痛みの桎梏から解放されな
いと鬱に陥るほど悩むこととなります。
傷みと痛みが起きることはヒトの体を傷めないよう備わった障害の
早期発見、早期治療の元となる大切な働きがあります。痛みはひと
に備わった大切な感覚でありますから、この感覚に謙虚に向き合う
生活法を作り出すと心が解放され、痛みが和らいで、最終的には
体の傷みを改善します。これが自然の摂理であります。
授かった大切な痛み感覚に謙虚に対応されると、高齢期に至っても
体を使って歩くことができます。またまた、続きます。連休中 お出かけになっている方も多い
でしょう。お体大切にして、楽しんで下さい。