2013年もいよいよカウントダウンになりました。
皆様、お体の調子は大丈夫でしょうか?
今日明日ぐらいから、冬の嵐で寒波が到来のようです。
低気圧が台風並みに発達して…
股関節症の方の中には、かくいう私のように自律神経過敏な状態になり、
痛みが強く出る場合もありますので…
年末の大掃除など予定されていても、あまりご無理をなさいませんように!!
昨日の番組、(腰痛のゴッドハンドの)まだ、観る時間がなく、見ておりません。
お勧めして、自分が見ていないのはどうよ、ですが、
どうだったのでしょぅか?
来年になりそうです、すみません。。。
今日は、年末なので、最後に私の愛読誌「高野山教報」から、
ご紹介します。
『自分の人生を自分らしく生きる』
渋谷 良範(北海道旭川 旭山寺住職)
たいへんお世話になったおばあちゃんが、この間お亡くなりになりました。
87歳でした。白衣をこしらえていただいたり、衣を寄贈していただきました。
畑をされていて、トマトやキュウリやキャベツなどをよくいただきました。
食べごろになると電話がかかってくるのです。
「お寺さんですか。あっちこっちもらって間にあっているかもしれんけど、
野菜いりませんか」という電話です。
さっそくいただきに行きますと、畑で真っ赤に熟したトマトが待っているのです。
その場で、もぎたてのトマトを食べました。畑で熟したものはなんとも言えず
甘くて美味しい、最高です。
おばあちゃんは、私の満足そうな顔を見てうれしそうでした。
そのおばあちゃんが亡くなったと言う知らせを受けて、枕経へ行きました。
お経がすんで、最後の様子や葬儀の段取りの話を終えて帰ろうとすると、
最後まで病院で付き添っておられた孫娘さんが私の側へやってきて、
こうおっしゃいました。
「確か亡くなる二、三日前だったと思います。おばあちゃんが急に大きな声を
出して、『お寺さんを呼んで、お寺さんを呼んで』って叫んだんです。
もう、びっくりしました。部屋中に響き渡るような大きな声でしたから。
おばあちゃん最後までお寺のことを考えていたんですね。
ありがとうございました。これからのこと、よろしくお願いします」。
これを聞いて、私は涙がでそうでした。臨終に立ち会って、手を握って
お別れをしたかったです。
昔のお坊さんは臨終に立ち会ったそうです。臨終が近づいてくると、枕元に
阿弥陀様の屏風を立てるのです。その阿弥陀様の手から五色の糸が垂れていて
その糸の端を寝ている人の左手にしっかりと握らせるのです。
そして、右手をそっと握って、「さあ、お迎えが来ましたよ。わかりますか。
もう苦しまなくてもいいのですよ」と優しく語り掛けます。
こうして静かに、厳かに臨終を迎えます。昔のお坊さんはそれほど信頼されて
いたのですね。そして、家族も安らかに送ることを第一に考えていたのでしょうね。
ところが、現在では臨終に立ち会うのはお医者さんです。
また家族も、一分でも一秒でも長く生きていてほしいと願いますから、
「もう駄目かなぁ」と思ってもお医者さんよりお坊さんとは考えません。
当然といえば当然です。
檀家さんとの信頼関係がきちんとできていませんからね。
檀家さんとの接点が葬儀と法事だけでは、そうそう緊密な信頼関係が
できるはずもありません。
私たち僧侶は、声を大にして言わなければなりません。
「生かすことだけ考えてはいけない。先に旅立つ人をいかに安らかに、
いかに厳かに送ることが出来るかを真剣に考えなくてはいけない」と。
最近、「癒し」という言葉をよく聞きます。
癒し系の顔だとか、癒し系の音楽だとかです。誰もが癒されたいと思っていることの
表れです。ちょうど喉が渇いたから水をちょぅだいという感覚です。
「俺にもくれ、私にもちょうだい」。
まるで餓鬼のようにみんな癒しに群がっています。
自分の人生を自分らしく生きるというのは、自分のことだけを考えることでは
ありません。
自分らしさは、人との出会いの中から見つかるものです。
もちろん、全ての人に愛を、なんて大きなことを言っても仕方ありません。
まずは、身近な人の気持ちを知ることからはじめましょう。
私は、いいおばあちゃんに出会ったなあ、と感謝しております。
今年の漢字一字は、「輪」でしたね。
今年も一年、きららと共に「輪」が広がりました!!
自分らしく生きる! ために、来年も「輪」を広げていこうと、…
そのために、自分をしっかりみつめて、心身とも鍛錬して磨いていく、
反省と共に、そう、思いました。
この一年、このブログを見ていただき、皆様に励ましてもらいながら
お付き合いいただけましたことを心から感謝申し上げます!!
ありがとうございました!!
と、今年最後のようなコメントになりました。が、また、書くつもりでいます。
忙しないので、くれぐれも転ばないように、忘れ物をしないように、
お気をつけて、ご自愛ください。
『変形性股関節症に負けないでね!』