彼岸の入り ですね。
どんよりと曇っています。
湿気が強くベタベタしています。
今日は、彼岸の入りなので 私の愛読紙『高野山教報』から
ご紹介します。
平成21年4月の記事から。
『十三仏』
藤本 善光(福岡県 十輪院住職)
曼荼羅にはたくさんの仏さまが描かれています。
が、その中でも特に十三の仏さまが昔から信仰されています。
十は十方、三は過去・現在・未来の三世の仏さまの代表として信仰されて
います。
あの世でご先祖様は、十三仏さまに仏の世界に導かれるので、この世の
私たちも十三仏さまの教えに学び、仏の道に生きなければご先祖様の
供養、回向になりません。
十三仏さまの働きは次の通りです。
「一番・不動明王」は慈悲の力で悪を退治、
「二番・釈迦如来」は皆を悟りの境地に導く、
「三番・文殊菩薩」は仏の知恵で皆に幸せを、
「四番・普賢菩薩」は仏の修行を皆に勧める、
「五番・地蔵菩薩」は皆の苦悩を代りに受ける、
「六番・弥勒菩薩」は未来に現れ人々を救う、
「七番・薬師如来」は体と心の病気を治す、
「八番・観世音菩薩」は慈悲の心で皆を救う、
「九番・勢至菩薩」は知恵の勢いで人を導く、
「十番・阿弥陀如来」は皆を極楽浄土へ案内する、
「十一番・阿閦如来」は悟りの心を起こさせる、
「十二番・大日如来」は宇宙の命、仏の命、
「十三番・虚空蔵菩薩」は仏の知恵が無限大。
今回は不動明王さまについてお話します。色が黒くて剣を持ち、牙の生えた
恐ろしいお顔で睨みつけ、背には火焔が燃え盛り、他の仏さまとは全く
違います。
しかし、実は大日如来さまが、優しいお顔でいるということを聞かない者たちも
屈服させ正しい道に導こうと、わざと恐ろしい姿となっておられるのです。
どうしようもない、言うことを全く聞かない息子を正しい道に導こうとして
怖い顔でしかりつける父親のように。
お不動さまはインドの暴風雨の神がその起源だそうです。
暴風雨、つまり台風は凄まじい破壊力を持ち、それが通り過ぎた後には
すべてのものをまた蘇らせるエネルギーを持っています。
正にお不動さまは、私たちの悪い心や迷いなどの煩悩を吹き飛ばし、その後、
仏の智慧の道に導いてくださるのです。
不動とは立って動かないという意味ではなく、精神が揺れ動いたりしない
しっかりしているということです。
メラメラとした火焔は、いつ出遭うかわからない災難や自分の心に生じた
悪い考えを焼き払う炎で、頭髪は束ねて左側に垂らし頭上に特殊な髷を結い、
体の色は黒く、私たちに仕える召使の姿に変身して尽くしてくださいます。
左右の目は天と地の両方を同時に見て、世の中のすべてを見通しておられます。
その目からは一滴の涙がこぼれていて、悪いことをした息子を涙を流しながら
叱る親の慈悲の心を表しているのです。
お大師さまの乗った遣唐使船が荒波に遭って沈没しそうになったとき、
お大師さまがお不動さまのご真言を一心にお唱えすると荒波が静まった
そうです。
お不動さまの持つ剣は仏の知恵の剣で、悪い心を切り裂き目覚めさせてくれます。
世の中のいろんな誘惑に負けてはいけませんよ、
自分に打ち勝ちなさいよ、
と励ましてくださっています。
お不動さまは、私たちの強い味方なのです。
南無大師遍照金剛
今日も笑顔で元気に過ごしましょう!!
明日は、「きらら体操教室」です。
きららの皆様
スポーツの秋 食欲の秋 おしゃべりの秋 をご一緒に楽しみましょうね
お待ちしております。
『変形性股関節症に負けないでね!』