兵庫県新温泉町で5月27日から行われた第63期本因坊決定戦七番勝負の第2局は本因坊秀紳(31)が挑戦者の羽根直樹九段(31)に白番中押し勝ちを収め、2連勝した。第3局は6月11、12の両日、北九州市門司区の門司港ホテルで行われる。
秀紳が第1局同様、無理をしない“重厚流”の打ち回しで快勝。4連覇に向け、開幕から好ダッシュをみせた。
<本因坊秀紳の話>
1日目は決まりがついていないところが多く、難しいと感じました。その後は仕方のない展開でしたが、右辺を囲って残ったと思いました。
<羽根九段の話>
序盤の作戦がおかしかったかもしれません。その後は常に堅い手を選ばれて、ずっと悪かったですね。
(毎日新聞より抜粋)
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高尾本因坊がおおらかな打ちぶりで局面をリード、終盤は明るい形勢判断で寄り切った一局のようです。
「心・技・体」とも充実ぶりがうかがえますが、国際棋戦での不調がウソのように思えます。
一方の羽根挑戦者、流れがチグハグな感じです。
父上の羽根泰正九段は勢力重視の「高中国流」で相手を圧倒する棋風でしたが、子息の直樹九段は細やかなところまで神経が行き届くという印象です。
この「細やかな神経」が骨太の高尾本因坊に押されているような気がします。「鈍感力」というのがありましたが、時にはこういう開き直りも必要かも・・・。
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今回の対局地は兵庫県新温泉町、湯村温泉の「佳泉郷・井づつや」。
山陰の名湯「湯村温泉」は、兵庫県北西部、日本海側の山陰地方に位置し、今からおよそ1150年前に慈覚大師によって発見されたと伝えられている古湯 。
NHKのテレビドラマ「夢千代日記」の舞台、ロケ地としても有名だそうです。「夢千代日記」といえば吉永小百合、少女時代から現在に至るまで日本を象徴するような女性像を演じてきました。
現在、青春を謳歌する乙女たちも吉永さんのように、日本の心を大切にする生き方を学んでほしいと思いますが・・・。