三重県鳥羽市の戸田家で6月17日から行われた第65期本因坊決定戦七番勝負の第4局は挑戦者の山下敬吾天元が羽根直樹本因坊に黒番中押し勝ちし、対戦成績を3勝1敗とした。第5局は28、29の両日、埼玉県秩父市の「ホテル美やま」で行われる。
山下が終始、手厚く打ち回して羽根を圧迫。最後は超大石を仕留め、初の本因坊位獲得まであと1勝とした。
<山下天元の話>
中央の白石に寄りついて、少しよくなったと思いました。でも、そのあと少しずつ損をして(本因坊の見損じがあるまでは)自信がなくなってきていました。
<羽根本因坊の話>
白122(18十五)が問題で、黒に先手が回って悪くなりました。そのあと細かくなったと思いますが、見損じで終わってしまい、申し訳ありません。
(毎日新聞より抜粋)
「山下、3連勝」、「羽根に錯覚、カド番へ」
(週刊碁見出しより)
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山下挑戦者が持ち前の厚みと攻めで、「山下らしい」勝ち方のようでした。
カド番に追い込まれた羽根天元、自分のペースがつかめないのでしょうか。
本シリーズ、流れは山下ペースとなっていますが、羽根棋聖の逆転力も定評のあるところ。七番勝負の行方はいずこに・・・。
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NHK-BS2の本因坊戦中継の司会は稲葉禄子さん、解説は倉橋正行・九段でした。
倉橋九段の解説は丁寧で、アマチュアには勉強になります。
放送の中で倉橋九段の祖父(母方)は第1期本因坊の関山利一六段とのことでした。父は倉橋正蔵八段。羽根棋聖と同様に囲碁界のプリンスですね。
イケメン度では東の高梨聖健・八段(山下天元の義兄)、西の倉橋九段と云われています。
勝負に容姿は関係ありませんが、碁界のPRにはプラスでしょうね。
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今回の対局地は三重県鳥羽市の「戸田家」。
鳥羽市周辺でのグルメは魚介類が中心ですが、中でも「伊勢エビ」は有名ですね。
ただ伊勢えびの漁獲量は千葉県がトップで、三重県は2番目だそうです。
あと三重県では松坂牛が有名ですね。昨今、騒然となっている口蹄疫とは直接関連はないようですが、少なからず影響は出ているのでしょうね。これも難問です。