北海道音更町で6月2日、3日に行われた、第66期本因坊決定戦七番勝負の第3局は山下本因坊が、挑戦者の羽根直樹九段に白番1目半勝ち、開幕から3連勝し、初防衛にあと1勝とした。第4局は6月15、16日、石川県小松市の法師で行われる。
道吾が重厚な攻めで、羽根を土俵際まで一気に追いつめた。
<本因坊道吾の話>
序盤から苦しい碁が続いた。厳しかったです。最後の方に良くなった。
<羽根九段の話>
最初は調子が良かったが・・・。残念ですけれど、次、また頑張ります。
(毎日新聞より抜粋)
「道吾3連勝、手厚い中央構想」、「羽根 変調・・・崖っぷち、ヨセで後悔・・・」
(週刊碁見出しより)
◇ ◇ ◇
序盤は不満との山下本因坊ですが、慌てず堂々と厚みで圧迫。硬軟合わせての打ち回しで快勝のようでした。
イマイチ波に乗れない羽根挑戦者、他の棋戦では好調なのに・・・。苦手意識の影響でしょうか。
本シリーズ、まさかの3タテですがタイトル戦を盛り上げるため、羽根挑戦者の踏ん張りを期待しましょう。
本局の立会は地元・帯広出身の宮沢吾郎九段。昨年のNHK杯ではベスト4に進出、攻撃的な棋風が印象的でした。
同じ北海道出身の山下本因坊も攻めは得意ですが、宮沢九段ほど直線的ではないようです。
観戦の立場からすると地味なヨセ勝負より、切った張ったの乱戦の方が見応えがあります。
そういう面では山下ファンの方が多いような気がします。一見地味な羽根挑戦者ですが、土壇場での打ち回しはどうなりますか・・・。
◇ ◇ ◇
今回の対局地は北海道音更町の十勝川温泉「第一ホテル」。音更町(おとふけちょう)、初めて耳にする地名です。
音更町は北海道の東部、十勝平野のほぼ中央にあり、帯広市から十勝川をへだてて北に位置するところだそうです。
十勝川温泉は「植物性モール温泉」とのことです。
◆世界でも珍しいモール温泉
太古の植物の堆積層をくぐり抜けて湧きだした植物性温泉(モール温泉)には、フミン酸やフルボ酸などの天然の保湿成分がたっぷり含まれています。また、リラクゼーション、疲労回復などにもとても効果的です。
北海道の大地には、まだまだ知らない観光地・温泉があるものですね。
「大地」といえば松山千春の「大空と大地の中で」という唄がありました。
♪果てしない大空と広い大地のその中で
いつの日か 幸せを
自分の腕でつかむよう・・・♪
松山千春、乱暴気味な物言いと毒舌で反感を覚えますが、作られた歌曲はロマンがありますね。