こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

Take home message 次は何を?

2011年05月24日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
いずれも臨床系の学会だが、来週とその翌々週に2つ発表がある。
一例は、自分の経験した症例。もう一例はコンサルテーション症例。

臨床系だなんだといっても、お目付役としての先輩の専門病理医はいるし、臨床でもその分野で論文を書いた人はそれなりに一家言持っていることが多い。
要するに、楽なもんじゃない。
病理医が貢献できるのは、専門医が各論的にディープになってしまっているところを病理総論的なスタンスから標本を見ることができるようにすること。
全身疾患からその疾患の転帰を考えるサジェスチョンを与えることか。

人生は長い。
私の人生、というわけではなく、ヒトの寿命。
そのうち、亀にも追いつくかもしれない。

もとい、病理医は、その人の現在の病気、では無く人生の最後のところで、どのような転帰を迎えるかを視野に入れて考えていかなくてはいけない。

のだが・・・

難しい。

なんといっても、時間が無い。そんなこと言っていられなくなる。
近視眼的に、病変の説明を病理用語だけで話してしまう。

「カンラクエシ、だか、ギョウコエシ。ワイアーループにデポジット」
耳ざわりのいい、どこかで聞いたような病理用語を並べて終わらせる。

いかんいかん。

時間のある限り、頑張ろうと思うのだが、さすがに先週末のお粗末なプレゼンからのショックから立ち直っていない。あれも、臨床の先生相手の会だった。

病理学会であれば、世の東西を問わず、病理医同士、率直にいいところ、悪いところをディスカッションできるのだが、臨床の、すなわち専門外の先生相手に話す方が、よほど頑張らないといけない。

Take home message.
今度は、なにが提示できるだろうか?

講演にしても学会発表にせよ、人様に時間を費やしてもらうわけで、演者にはそれなりの責任がある。
頑張ろう。