Kobby loves 埼玉&レッズ

埼玉と浦和レッズを愛する管理者のブログです。

モザイクの一片(10/25浦和対大宮)

2009-10-25 21:37:46 | 浦和レッズ
大宮は長身のラファエルが加入したこともあって、サイドハーフからラファエルにボールを集めてのポストプレーで攻めると予想していました。しかし、実際は違いました。立ち上がりのプレーで、藤本のクロスにラファエルが空き、GK山岸と1対1になる場面がありました。

この場面こそ山岸が止めましたが、これがその後の試合の流れの伏線でした。浦和の最終ラインはこの時期になっても4バックに慣れていないラインコントロールのまずさを見せ、藤本の縦パスでラファエルに抜け出され早々と失点します。それでも、新潟戦で見せたチームバランスの回復を見せれば点は取れるはずと、そのときは悲観はしていませんでした。

浦和の中盤は、鈴木啓太が負傷で離脱したこともあって、山田直輝がボランチに入っています。1対1と守備力の鈴木啓太から、運動量と機動力の山田直輝に代わることで、当然構成のさせ方も変わってきます。まず、山田直輝はポイント毎に前に行ってもらってこそ持ち味が出るという考え方でフィンケ監督はきました。

しかし、それまでは鈴木啓太と阿部勇樹が後ろでどっしりと構えていたのが浦和の中盤でしたから、山田直輝に前に行かれるとどうしても一枚足りなくなります。それを埋めるのはポンテの役割でした。ボランチの脇のスペースでポンテが受け、そこからドリブルで前に進む、3ボランチ気味の布陣でボランチの位置の安定感を出す作戦でした。

いわば、欠点もそれぞれあるMF陣の個性を「モザイク」状に重ね合わせたのが浦和の中盤だったのです。それはポンテの退場で一気に崩れました。これで中盤の安定感は望むべくもないと思った浦和は、後半の立ち上がり、運動量を全開にして一気に同点ゴールを狙いに行きました。

しかし、それは大宮にとっても狙い通りの作戦でした。トップのラインをハーフウェイライン付近まで下げ、俊足の石原を走らせるカウンター狙いの戦術に、浦和のDFラインが耐え切れずに2点目を失った時点でジ・エンドでした。SBも上げず、慎重にゴール前を固める大宮の前に、梅崎もエスクデロも数的不利を突破できず、ただ時間だけが過ぎていくばかりでした。

結局、カウンター対策という意味では、この試合も結果を出せませんでした。一度、紅白戦で控え組に徹底的にカウンターを狙わせて対策を試すなど、何らかの手は必要に思えました。
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カズのイタリア挑戦

2009-10-25 13:58:49 | ワールドサッカー
現横浜FCの大ベテラン、カズですが、1994年シーズンにイタリアのセリエA、ジェノアに移籍したことがあります。当時、日本人のセリエA挑戦は初めてだったことで、大いに話題を呼びました。今のセリエAとは違って、当時はEU圏外の外国人枠は二つしかなく、ジェノア側は中心選手になってもらわないと困る立場でした。

カズは開幕戦で、アウェイのサンシーロスタジアムのACミラン戦でスタメンデビューします。しかし、不運なことにこの試合で負傷交代してしまいます。それ以降はスタメンとベンチを行ったり来たりで、ゴールはジェノバダービーのサンプドリア戦の1点にとどまります。

これまで、多くの日本人が欧州リーグに挑戦してきましたが、出番を失って実戦の勘が鈍って選手としてのキャリアも下降線をたどるというケースも見ています。カズがそうならなかったのは日本代表で不動のエースストライカーだったことが大きいと思います。

今は、代表招集をめぐってクラブと協会がもめるケースは多々ありますが、カズの場合はジェノア側に招集を拒否されたことは一度もありませんでした。ジェノアの大事な試合だった残留決定戦でもあっさり代表に行かせたほどで、カズは残念ながらジェノアでは中心選手ではないという扱いだったようです。

当時、日本のマスコミはカズのセリエA挑戦は失敗と断言していました。確かにFWが一年で1点しか取れなければ戦力になったとは言い難いですが、カズ本人は21試合に出られたと前向きに考えたいと言っていました。

当時、日本人が海外で成功するためには、下位チームに加入して自らの力で勝たせるしかない時代でした。そんな困難なノルマを達成した中田英寿はさすがですが、今は日本サッカーの地位も上がり、小野伸二(当時フェイエノールト)のようにある程度実力のあるチームに加入できる選手も出てきました。

カズのケースは、それだけ困難な道に挑み、セリエAがどんなものか日本人サポーターに示すという意味では重要だったと、今では思っています。
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