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岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

「自分の都合で酒を造るな」 杜氏の農口さん。

2010-03-11 23:29:24 | 日本の仲間
NHK『プロフェショナル仕事の流儀』。
酒造りの神様といわれる農口さん。
今年で77歳。今もバリバリの現役だ。

半年間は石川県能登の自宅を空ける。
77歳の今まで50年以上家族を置いたまま。
これが杜氏の仕事。

老後の楽しみのために車を買っている。
新型のプリウスだ。
しかし、夫婦で温泉の旅をする夢は、今も実現していない。

番組を観て、酒造りの大変さが少しは理解できた。
酒造りは、本当に生き物だ。

だから、この言葉が必要なのだろう。

「自分の都合で酒をつくるな。麹の都合に合わせろ」

「愛情を注げ」

ドキッとした。
私たちは人との対話が仕事なのに、自分の都合で仕事をしていないか。
自分のスケジュールに、合わせてもらっていないか。

国だって、市だって、効率や財政という自分の都合を優先していないか。
そして、そのことに理屈を合わせていないか。

それでは誰のためにもならない。
もちろん、自分自身のためにもならない。

自己実現とは、「自分の都合の実現」ではないはずだ。


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2 コメント

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麹の都合 (bonn1979)
2010-03-12 23:49:15
番組は見ませんでしたが
能登とか白山麓とか
懐かしい地名を思い出します

鹿児島の焼酎も同じですね

私の場合は
学生の側にとことんたてるか
ということになりますか

まえに紹介いただいた
藤本一司氏の
「介護の倫理」の基調も
その点にあったかと。
返信する
とことんたてるかですね。 (岩清水)
2010-03-13 08:36:04
bonn1979先生
コメントありがとうございます。

昨日、所内のミーティングで本年度の反省の話をしました。
話は職場内のこと、地域の連携のことなどが中心で、
日頃関わらせていただいている高齢者の
方々の話はほとんどありませんでした。
組織や地域センター主義に落ち込んでいます。
まず、このことを今年度の反省にしなくてはならないと思っています。
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