この時代ドラマというネーミングはいささかショックだった。
時代劇と時代ドラマは違うと製作者は言うかもしれないが、劇とドラマは似たように感じる。
では、時代劇と現代劇を区別するのは何をもってであろうか。
日本だけでなく世界中でこの区別があると思っている。
参考までに、米英では時代劇の出演のことを、コスチューム・プレイというと聞いた。
コスチューム・プレイとは、現代とは違う衣装を着ることが必要な演劇や映画のことで時代劇といっていいのではないか。
いわゆるコスプレを思い起こすが、この現代日本の用語とは異なる。
このことを日本のドラマに当てはめれば、「ひよっこ」は時代劇ではない。
今、あの服装をしても違和感がない。
では昭和初期が舞台ではどうか。衣装に違和感があるか。確かにありそうに思える。
もちろん明治時代は時代劇になる。ほとんどの人は着物生活だから。
NHK土曜歴史ドラマのネーミングは製作者も迷ったらしい。
そのため時代劇を時代ドラマとした。
しかし視聴者にそのことは伝わりにくい。
心に残るは「昭和前期は時代劇なんだ」と、少しのショックと哀愁かな。
この話は少し話題になってもいいと思う。
いや、取るに足りぬことでしたか。
※画像は、明治末期に建設された陸軍将校倶楽部・偕行社(現岡山県総合グラウンド倶楽部)。もちろん時代劇の舞台としても利用可です。