平松洋子さんの書かれる書評は私にとって大切な文章です。
11月14日朝日新聞に掲載された『夫の死に救われる妻たち』
ジェニファー・エリクソン、クリス・マゴニーグル著
という書籍の書評から抜粋。
原著の副題は、
「When Death Brings Relief」
死が安らぎもたらすとき
この「安らぎ」とは、遺されたものの胸中に宿る解放感、安堵、自由。
それを恥じのように感じて苦しむ複雑な感情に、カウンセリングや
看護学の立場から「それでいいのですよと」と救いの手を差しのべる一冊である。
読みながら、まず思う。
生と死は同義なのだ。
生きるとは死を受け入れること。
肉親の死、愛するものの死。
いずれ必ず訪れてくる自分自身の死。
こころは予想もつかない動きをする。
ある女性は、最初の夫の死に対する安堵の罪悪感から、
抜け出すのに20年かかった。
遺されたものが遭遇する感情の板挟み、孤立感が痛々しい。
著者はその傷や襞騨を細やかにすくい上げ、肯定していく。
行くものは安らかに終息を迎えても、生きる者にとって死者との関係は依然終わらない。
こころのなかに現れたざわめきを鎮めるのは、きっと自分自身を自然のまま受け容れ、
認めることからはじまるのだろう。
まことに死は、生きる者の日々にかくも意味をもたらす。
引用終わり
「生きる者にとって死者との関係は依然終わらない」という思いが、
『月愛三昧ー親鸞に聞く』高史明 918pとなった。5年の歳月とともに。
※後楽園が望めるカフェ
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