話が長くなって申し訳ない思いです。今回で最終にしたいと思います。
沢知恵さんのアルバムは30年以上に渡って発売され続けています。
それは20数枚のアルバムとしていつでも手に取ることができます。
20代から現在まで見てきたこと体験してきたことがベースになっているのはもちろん、
知らない時代や空間へも飛翔します。
自ら作詞作曲する歌、カバー曲、他の人の詩に作曲をすると「手練手管」が見事です。
いのちの歌に続いて「終わらない夏の歌」です。
自ら作詞作曲です。
恋の歌です。恋する女性のこころを愛おしく謡います。
ままならないかも知れない恋の行方は誰にも経験があるはず。
10.だましてください言葉やさしく
詩は永瀬清子さん wikiはこちら
沢さんの岡山市を流れる旭川沿いの家から車で一直線に東に行くと永瀬清子さんの生家に行くことができます。
全国的には知名度が高いとは言えない永瀬清子さんの詩を知ってもらいたいと全国のコンサートで歌っています。
もちろん作曲は沢さんです。
ちょっと刺激的なタイトルですが、誰もが持ち合わせている心の有り様を「こころやさしく」唄っています。
11.今日もまた(山口シメ子詞/近藤宏一曲)
近藤宏一さんは長島愛生園の入所者でした。こちらにも記述があります。愛生園の音楽活動は歴史館で見ることができます。
沢さんが唄うと聖歌になってしまいます。
12.愛生園挽歌(黒川眸詞/光岡米造曲)
挽歌とあるように葬送の歌です。作曲をした光岡米造氏は岡山市北区の出身であり実は沢さんの町内に家があったのです。これは沢さんの修士論文に記載されています。沢さん自身が実際に親族にお会いしてわかったことです。研究者冥利に尽きます。この曲も沢さんが唄うと聖歌そのものです。島に隔離された人々が島の外にでることができるのは「御国」しかなかったのです。
13.死んだ男の残したものは(谷川俊太郎詞/武満徹曲)
昨年から始まったウクライナでの戦争、この秋に始まったガザでの戦争。
新たな戦争の犠牲者が増え続けています。怒りと祈りを込めてピアノとマイクに向かいます。その迫力!
この後の曲はこの曲しかありません。しかし続けるの?とつぶやいてしまいました。私の思いを超えた展開です。
14.花はどこへ行った(Pete Seeger詞曲/忌野清志郎日本語詞)
沢さんの新アルバムのタイトル曲です。日本語詞が/忌野清志郎さんというところがいいですね。この原詩はウクライナにルーツを持つことはこちらから。忌野清志郎さんの唄も聞くことができます。そういえば沢さんが初めてこの歌を公開の場で歌った時(たぶん)に清志郎さんの詞と紹介しました。すると観客から笑いがあったのです。私たちがよく持ち合わせる先入観です。
戦争が起こるたびに思い出され唄われる歌です。それが切なくてたまりません。人々の思いを沢さんが唄いあげます。
15.愛は花、君はその種子(高畑勲 日本語歌詞)
この曲が最後になっています。私は記憶はもうぶっ飛んでいるようです。高畑勲さんは岡山市出身で岡山空襲にあっています。
歌詞カードにはないのですが、ベッド・ミドラーが唄った原詞も歌い上げていきます。こちらから
「愛は花、君はその種子」 まさにこのコンサートのテーマです。
「誕生肯定」です。生きとし生けるものの肯定です。
しまった、時間がなくなりました。
一応終わります。
コンサートの曲名を沢さんのFBから再掲します。