岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

手話通訳の難しさ

2007-07-09 19:30:35 | 社会福祉士
失語症の研修会で、手話通訳をしていた知人と話をした。
今回はなかなか難しかったとのこと。

発声のことを聴覚障がいの人が理解するのが難しい。
音を聞いたことのない方に、濁音や静音、破裂音というものの
理解が困難なことはわかるような気がする。
ただ聞こえないのではない。通訳を通しても体験のないものは
理解できないのだ。

例えば、古いクーラーの下で話をしていて、クーラーの音が
うるさいね、と手話でいうと、
「えー、クーラーってうるさいものなのか?」となる。

人の耳は聴きたいことに集中できる。
音を選別できることは常識の範疇だが、
これも聴覚障がいの人には理解できないようだ。

このように話してくると、「聴覚障がいの人には独自の文化が
ある」という話もよく理解できる。
手話は言語か、という問いもある。
もちろん言語だろう。

このことを真剣に考えたことがなかった。
ここにも「こころのバリア」があった。

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