地域の高齢者の「ローカルな知」を知りたいと訪問を続けているこの頃、
気になる記事を見つけた。
毎日新聞夕刊(2月1日)
前平泰志(京都大学大学院教育学研究科教授)の
「ローカルな知」をーから
「世界を画一化、均質化しようとするグローバリゼーションの現象は
逆説的ながら、ローカル(地域・地方)に生きることの意味を、
改めて問いかけてくれたように思う」
前平先生が、かかわっている京都・南山城村の童仙坊地区の人々との
話し合いの中で、その思いが強いという。
この童仙坊地区は、木津川から一気に数百m駆け上がった高原の上に
ある明治時代の開拓村である。とても魅力的な村で、私もハイキングや
牡丹鍋を食べに行くことがある。
先生は「ローカル」を地域や空間に限定せずに、
本来の意味の「局所的」として考えれば、
新たな「ローカル」が発見できるのではないかという。
例えば、京都在住の丸山さんという、ろう者の方の話を紹介される。
「彼女は、生まれてこのかた、手話でコミュニケーションをする世界に
生きてきた人である。<中略>丸山さんの使う手話が、祖父母、両親、妹が
ろう者という家族環境の中で、代々受け継がれてきた、独自の手話である
ことである」
これは、家族の歴史と「個有性」の無形財産ではないかと。
しかし、これは実は私たちすべてに当てはまることではないか。
「わたしたちが育つ空間こそ、かけがえのないローカルな空間である」
この空間こそが人を育てる。
そのことを「ローカルな知」と呼ぶことができるではないか。
「ローカルの知」は、学校で教わる知と異なると、二点をあげている。
1.その本人(家族)にしか了解できない知。
2.時間的、場所的に限定され、人々の生きる状況に依存してのみ
意味を持つ。
「子どもには子どもの知が、大人には大人の知があり、各人が個有の知を
持っている」
この「ローカルな知」については、昼食時に女性と食事をしていると
毎日盛りだくさんでてくる。女性は政治や仕事の話を食事中にはしない。
家庭や家族の話、食事の話が多い。4~5人(生まれた土地や年齢が違う)
でわいわいと食べていると、料理や家庭習慣、冠婚葬祭、すべて違う。
個有=ローカルなのだ。その中で参考になることも多い。
やはり女性の方が「ローカルな知」を色濃く持っている。
グローバリゼーションとは、根のない男性の世界かもしれないと思った。
※「個有性」は、前平先生の造語かな?
気になる記事を見つけた。
毎日新聞夕刊(2月1日)
前平泰志(京都大学大学院教育学研究科教授)の
「ローカルな知」をーから
「世界を画一化、均質化しようとするグローバリゼーションの現象は
逆説的ながら、ローカル(地域・地方)に生きることの意味を、
改めて問いかけてくれたように思う」
前平先生が、かかわっている京都・南山城村の童仙坊地区の人々との
話し合いの中で、その思いが強いという。
この童仙坊地区は、木津川から一気に数百m駆け上がった高原の上に
ある明治時代の開拓村である。とても魅力的な村で、私もハイキングや
牡丹鍋を食べに行くことがある。
先生は「ローカル」を地域や空間に限定せずに、
本来の意味の「局所的」として考えれば、
新たな「ローカル」が発見できるのではないかという。
例えば、京都在住の丸山さんという、ろう者の方の話を紹介される。
「彼女は、生まれてこのかた、手話でコミュニケーションをする世界に
生きてきた人である。<中略>丸山さんの使う手話が、祖父母、両親、妹が
ろう者という家族環境の中で、代々受け継がれてきた、独自の手話である
ことである」
これは、家族の歴史と「個有性」の無形財産ではないかと。
しかし、これは実は私たちすべてに当てはまることではないか。
「わたしたちが育つ空間こそ、かけがえのないローカルな空間である」
この空間こそが人を育てる。
そのことを「ローカルな知」と呼ぶことができるではないか。
「ローカルの知」は、学校で教わる知と異なると、二点をあげている。
1.その本人(家族)にしか了解できない知。
2.時間的、場所的に限定され、人々の生きる状況に依存してのみ
意味を持つ。
「子どもには子どもの知が、大人には大人の知があり、各人が個有の知を
持っている」
この「ローカルな知」については、昼食時に女性と食事をしていると
毎日盛りだくさんでてくる。女性は政治や仕事の話を食事中にはしない。
家庭や家族の話、食事の話が多い。4~5人(生まれた土地や年齢が違う)
でわいわいと食べていると、料理や家庭習慣、冠婚葬祭、すべて違う。
個有=ローカルなのだ。その中で参考になることも多い。
やはり女性の方が「ローカルな知」を色濃く持っている。
グローバリゼーションとは、根のない男性の世界かもしれないと思った。
※「個有性」は、前平先生の造語かな?
私には初めて聞く視点ですが
わかるような気がします。
このように「ローカル」を考えれば
女性のおしゃべりのような「ローカル」
を沢山持っている人の方が
人生の深みがあるようにすら思われます。
学者という人たちの
「グローカル」=「ローカル」+「グローバル」
という使い方には違和感があるのですが。
気が楽ですね。
私も、長時間、女性の方々と「ローカルな知」の
話をするのは、きついものがあります。
大変興味深いことは確かですか....。