小田実の遺言

参院選の開票が続く３０日未明、小田さんがなくなった。
病状を聞いて１ヶ月での訃報だ。
ベッドも上でも書き続けた大作家だった。
彼の作家としての評価が定まるのは長い時間が必要だと思う。
わたしなんかに彼の文学の評価はとてもできない。
行動を知るのみである。

彼の最後の提言は日韓共同体だと思う。
彼はこの２０年以上、家族を通じても親密な日韓関係を
持ってきた。
その彼は、日韓はＥＵのような関係が結べるという。
すなわち、同じ通貨が流通し税関がなくなる。
朝鮮半島はやがて統一するわけだから韓国も北鮮もない。

日韓関係は、日本が一方的に占領した歴史しかないが、
その点を踏まえれば、新たな共同体を創っていくことが
可能と思う。
それだけこの両国に共通点が多い。
東アジア共同体は、日韓共同体からはじまる。

彼には夢で終わった日韓共同体だが、
今生きているわれわれは
夢で終わらせてはいけない。

小田さんのご冥福をお祈りいたします。合掌