岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

参議院選挙から1週間で何が動いたか。

2007-08-04 17:40:18 | 国民と国会と政治
自民党の改選議席が37議席となり、参議院の野党に転落した。
安倍氏の強い意志で続投が決まった。
裏では、福田政権も考えられていたが闇に消えた。

これほど大敗を続投を続けることができるのは、自民に有力な後継者が
いないという一点である。
後継者に困るほど自民党に人材が枯渇しているという事実に驚く。
なにしろ、衆院には300人という代議士がいる。
その中に安倍氏と争える人材がいないというのだ。

総理大臣を辞めさせることのできる長老もいなくなった。
これは健全なことのように見えて、怖いことでもある。

次の総選挙で野党に落ちるような大敗をしない限りは、
自民党の総裁の任期が続く限り居座れるのだ。

責任をとって続投するという言い方は、企業の経営者が延命手段に
よく使い、失笑をかっている。

国の代表といわれる人物がこのやり方を踏襲する。
そして「美しい国」を作るという。

彼の頭の中にある「美しい国」は、彼の独断と偏見にあるのでは
ないか。そういわれて返答はどうする。

「私の美しい国」は国民に理解されていない。
これから理解されるように努めていく。
理解されなかったことを反省する。

このように言い訳されると、この選挙の結果は
自分の進める政策へのアドバイス程度という認識になる。
国政選挙も軽んじられたものだ。
参議院も舐められたものだ。

しかしこのままの続投を許すわけにはいかない。
それは、政治の荒廃に直結するし、国の荒廃にも繋がる。

今求められているのは、政治の正常化である。
政治家の正常化といってもよい。
そして、官僚の正常化でもある。

これができないから安倍政権にノーを突きつけたのである。
政治家に足を引っ張られたのではない。
引きづられることを拒否しなかった政権にノーを突きつけたのだ。

「すいません。もう一度やります」
という手はない。

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