岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

ハンガリー動乱50周年

2006-10-24 23:36:21 | 世界のなかま
ハンガリー動乱といってもご存知でない方も多いと思う。
今は昔 米ソ冷戦時代に 東欧のハンガリーで起こった反権力の戦いだ。
「チェコの春」といわれたチェコスロバキアの自由への戦いとともに
戦後の東欧史の最も大切な事件である。

ハンガリー動乱から、かなり後になるが ハンガリーを訪問した。
数人の英国人と一緒に入国した。
当時 東欧圏に入ることは可能だったが それなりの覚悟は必要だった。
ブタペストの町かどには 動乱時の弾痕があちこちに見られた。

われわれは市内の小さなホテルに宿泊した。
みなが寝静まった夜半、ドアをノックする音が聞こえた。
開けて見ると警官だった。
パスポートのチェックだ。
私は無事だったが、英国人の一人は連行されていった。
再び帰ってくることはなかった。
当時の東欧圏は治安が安定しているといわれていたが、当局ににらまれると 
明日をもしれぬという危険性があった。

1990年代、東欧は自由と民主主義も獲得したが 同時に規制緩和を
行われた。もちろん日本と同じように痛みをともなうものであり、
格差は広がった。それが事件に発展した。
日本はどうだろう。もはや、デモをする人さえほとんどいないのではないか。
自分たちの意思も明確にできなくなったのだろう。

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