ちょっときつい映画だろうと思っていました。
もちろん詳細は知りませんでした。
でも企画をしているお二人はよく存じています。
寺脇研さんと前川喜平さん。
お二人とも元文科省官僚ですね。
皆さん、よくご存じだと思います。
寺脇さんは退職後に映画に深くかかわられています。
ずっと前から、造りかたかった映画と話されていました。
ストーリーとしては複雑ではありません。
しかし、登場人物のこころの有り様を理解していくには相当の集中力が必要と感じました。
Fukushima50とはまったく違います。
おもに二人の少年(中学生)の家庭を描いていきます。
とても問題を抱えた家族です。
ただ、この二人の少年は心優しく、彼らに問題があるわけではありません。
もちろん成長期の少年にありがちな悩みはありますが。
親たちは、現実の困難に耐え切れずに崩壊状態に陥ります。
話はどんどんと坂道を下っていきます。
その環境の劣化に、まだ中学生の子どもたちには対応する術がありません。
リアルな困難が時間とともに増幅していきます。
そのことにリアリティを持たせるには、観客に時間をかけて見せていく必要があります。
観る側にとっては楽ではありません。
しかし、考えてみれば、映画を観てしんどい思いをするのは2時間だけです。
子どもたちは、数年も十数年もわけのわからないしんどい時間を過ごすしかないのです。
2時間ぐらい考えてよ、と言われているようです。
今日のところは、深くは考えることはできませんので失礼します。また書きます。
公式サイトです。
寺脇研さんの舞台挨拶とトークもありました。
お奨めです。
お読みいただき有難うございました。