北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

変わらない社会、変われない自分

2005-11-08 23:51:56 | Weblog
 昨日も書いた北海道総合開発計画だけど、あと半年の間には大まかな方向付けをするスケジュールになっている。

 いざ事が起きてから関心を引くというのは大変なことは、普段からあたりまえにしておくことが大事なのです。

 今日は
■普段から普段から の1本です。

【普段から普段から】
 帰り際に職場の中で、もう来年度の調査項目をどういう方向にしようかという意見交換をした。

 この半年、わが課ではオール開発局の観光への取り組みをまとめるつもりでいろいろな取り組みを進めてきた。

 最近やっとの事で、観光はわが課が主体的に担当しているという認識が広がってきたのだけれど、我が組織の中には我々が普段扱うような公共事業が観光のために何かをするなどという事をまだまだ大事な事だと共通認識が得られているわけではない。

 そのようなことは後から結果として後から着いてくるもので、最初からそれをねらって物作りをする事は眼中にないようである。

 私としても、観光のために何かを大幅に付け加えるというようなことは、ともすると過剰な意識を呼び起こしてしまいかねないと思っているのだが、それにしてもほんの少し観光に寄与するという視点を加えるだけで、気遣いが現れるというような事はありそうな気がする。

 そんなちょっとしたもてなしの心が加わるだけで、気づいた人に微笑みを与えるような事が出来そうに思う。要は気遣いともてなしの心のような気がするのである。

    *   *   *   * 
 
 そんな観光への取り組みだが、普段から取り組んでいればこそ発展的な調査や取り組みも少しずつ許されるようになるのだ。

 今まで何もしていなかったのに、突然「これをやりたい、やらせてください」と言っても、実績や信頼、馴染みの気持ちがなければ託したり任せたりする気にはならないだろう。

 つまり普段からの「営業の力」である。世の中に営業マンという職種の人は数多くいるけれど、私の職場でプロの営業マンに当たる事は実は少ない。

 本当の営業マンとは、その道に通じていて、打てば響くか、もしくは時間を与えれば確実に回答が帰ってくる期待に応えてくれる信頼を勝ち得ている人である。

 目の前に名刺を置いて行く人は多いけれど、その中にはなにか面白くて有用な情報を提供してくれて、信頼を勝ち得ようと努力をしている人は少ない。

 営業の力、信頼の力を最近の社会学ではソーシャル・キャピタル(Social Capital)と言うようになった。つまり関係があるということは力になると言う事である。

 人間は誰も、知り合って突然信用しあうわけではない。互いが信頼の置ける人物であるかや普段の行動が信頼の置けるものであるかどうかで少しずつ信頼を獲得して行くものである。

 営業によって信頼を勝ち得るときのキーワードは、「普段から」ということで、何事も突然始めたのでは関心も、まして信頼を得るのに時間がかかるのである。

 誰が見ていようがいまいが、その瞬間を精一杯生きることで少しずつ蓄積が増えて行くのだ。今までやっていなかったことを悔やむ必要はなくて、気づいた今から始めればよいのだ。
 気づくだけではダメ。それを実践するかしないか、出来るか出来ないかが自分のこれからを変えるだろう。変わる事はいつだって出来るのだ。

    *   *   *   * 

 人の集まる会合のときに私がしてゆく大きな名札は、誰に聞いても「良い事は分かるんですけどねえ…私には出来ませんねえ」という回答が返ってくる。

 その出来ない理由は何で、それは絶対に出来ないのか? 問題は、やればよい事が分かっているのにしない、できないことだ。

 北海道が変われないのも、そんな自分のちっぽけな気持ちの積み重ねという事だ。自分が変われないのに、社会が変わらない事を嘆き悲しむというのはどうなのだろう。

 きっと社会が変わらないのも自分が変われないのも理由がそれほど違いはしないだろう。世間を嘆く自分がおかしく思える所以でもある。

 自分が変われない本当の理由は何なのだろう? 

コメント
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