朝から北海道は猛嵐。風と雨と雷で大変な天気となりました。この時期に雨とはねえ…。
さて今日は
■観光戦略会議~誰がやるんだ! の1本です。
【観光戦略会議~誰がやるんだ!】
午後に道庁赤レンガの二階で、観光に関する関係者約30名が一同に集うての観光戦略会議が開催された。
会議の冒頭道経連の南山会長からはこの戦略会議の下部組織である企画部会の議論を評して、「通常この手の会議はシナリオ通りに終わることが多いのですが、私も出席して訊かせてもらったり会議録を読ませていただきましたが、最前線の皆さんが非常に活発な議論をしていただいたと感じております」という挨拶をいただいた。
実際企画部会に参加して大いに発言した身としては、分限を超えた部分もあったかも知れないが、参加者一同、それぞれの立場を超えて意見を大いに述べた活気あふれる会議であった事は事実である。
今回はそれらの意見を伏島部会長が説明するところから議事が始まった。
北海道の観光を巡る市場の変化を踏まえて、北海道観光の展開方向、そして戦略体系と重点施策をコンパクトにまとめた資料で、今後の方向を説明してくださった。
説明の最後には「先般一部新聞に道観連を解体してNPO化するという話があったが、そういうことは企画部会では議論されていないので誤解の内容にお願いします」という一幕もあって、組織の有り様についての気勢がそがれた感じ。
* * * *
説明を聞いてからの各委員の反応は概ね良好で、「骨子には大事な事は網羅されていますね」という意見がほとんど。
しかし、委員の大部分が「この先に大事な事は、これらの考えをどういう推進体制や組織で行うか、と言う事ではないでしょうか」というもの。
しかし事前の企画部会でもそこまでの推進組織についての詰めた話をして根回しをしているわけではないので、誰一人としてそのレベルから抜き出た発言が出来るわけではない。
一部からは道観連擁護の発言も出るし、一方で「解体して新しい組織を作らないとダメだ」といった強い改革論が出るわけではない。
理念や処方箋を語るのはよいから、実行してくれ、というのは誰もが言う言葉なのだが、組織や権限や予算を与えずに「さああとは君たちの実行です」と言われても竹槍で飛行機を落とそうというようなものだ。
その発言の力のなさに気づいていないのか、まだまだ評論家の立場を脱していないのか、なんとも中途半端な会議になってしまった印象である。
肝腎の道庁も「財政は厳しいものがある。観光では道内客も大事にしたい、また推進体制が重要だという認識では同じ気持ちである」という発言にとどまっていて、組織論にまで深く話が出来るような状況ではないようだ。
やはりもう少し戦略的な根回しをして、変える部分と方向についてしっかりとした事務ベースのコンセンサスを取らなくてはなるまい。
今までは「あそこはまとまらないよ」と言われていた九州が、JR九州の求心力によって7県で5億円を拠出して九州観光推進機構を作ったという話に比べて、なんとも残念な会議だった。
我々は時間という要素を無視した議論は出来ないのだ。
* * * *
夜にある会合に出席したところ、隣に座ったのがJR北海道の幹部の方だった。
「北海道開発の組織も大変なのではないですか?」と言うので
「JRが民営化したときほどではないと思います」と答えた。
すると「JRの民営化をしたときは50代以上の指導層は全員が民営化反対で『そんなことをしたら会社をまたいだ列車は走れない』と訴えて、そういう資料を作れ、という指示を出されたものでした」
「はあ」
「ところがその世代の直下の40代後半くらいの人たちは民営化賛成派で、そうしないとダメだし、民営化したって列車が走らないわけがないという意見を強く持っていました。丁度私はそのころ40代になるかならないかでしたが、やはり民営化には賛成でしたね」とのこと。
「ヨーロッパの列車をご覧なさい、会社をまたぐどころか国をまたいででも運行されているではありませんか。だから出来ないわけがないとみんな思っていたものです」とも。
経営学の本を読んでいても、改革は常に必要な事だというフレーズが随所に登場する。どういう改革方向があるのかくらいは常に考えていないと行けないのかも知れない。
* * * *
案外改革の波は来るときはすごい勢いで来るもである。普段から自分の強みと弱みを知り尽くした上で、変えるには何をどういう方向に変えるべきか、ということまでシミュレーションしておく事は決して無駄な事はあるまい。
さてさて、観光推進組織はいかにあるべきだろうか。既存の枠組みをいろいろと考えた上で具体的な案を考えておく事も有効だろう。
少し飲み過ぎたなあ。今日はここまで。
さて今日は
■観光戦略会議~誰がやるんだ! の1本です。
【観光戦略会議~誰がやるんだ!】
午後に道庁赤レンガの二階で、観光に関する関係者約30名が一同に集うての観光戦略会議が開催された。
会議の冒頭道経連の南山会長からはこの戦略会議の下部組織である企画部会の議論を評して、「通常この手の会議はシナリオ通りに終わることが多いのですが、私も出席して訊かせてもらったり会議録を読ませていただきましたが、最前線の皆さんが非常に活発な議論をしていただいたと感じております」という挨拶をいただいた。
実際企画部会に参加して大いに発言した身としては、分限を超えた部分もあったかも知れないが、参加者一同、それぞれの立場を超えて意見を大いに述べた活気あふれる会議であった事は事実である。
今回はそれらの意見を伏島部会長が説明するところから議事が始まった。
北海道の観光を巡る市場の変化を踏まえて、北海道観光の展開方向、そして戦略体系と重点施策をコンパクトにまとめた資料で、今後の方向を説明してくださった。
説明の最後には「先般一部新聞に道観連を解体してNPO化するという話があったが、そういうことは企画部会では議論されていないので誤解の内容にお願いします」という一幕もあって、組織の有り様についての気勢がそがれた感じ。
* * * *
説明を聞いてからの各委員の反応は概ね良好で、「骨子には大事な事は網羅されていますね」という意見がほとんど。
しかし、委員の大部分が「この先に大事な事は、これらの考えをどういう推進体制や組織で行うか、と言う事ではないでしょうか」というもの。
しかし事前の企画部会でもそこまでの推進組織についての詰めた話をして根回しをしているわけではないので、誰一人としてそのレベルから抜き出た発言が出来るわけではない。
一部からは道観連擁護の発言も出るし、一方で「解体して新しい組織を作らないとダメだ」といった強い改革論が出るわけではない。
理念や処方箋を語るのはよいから、実行してくれ、というのは誰もが言う言葉なのだが、組織や権限や予算を与えずに「さああとは君たちの実行です」と言われても竹槍で飛行機を落とそうというようなものだ。
その発言の力のなさに気づいていないのか、まだまだ評論家の立場を脱していないのか、なんとも中途半端な会議になってしまった印象である。
肝腎の道庁も「財政は厳しいものがある。観光では道内客も大事にしたい、また推進体制が重要だという認識では同じ気持ちである」という発言にとどまっていて、組織論にまで深く話が出来るような状況ではないようだ。
やはりもう少し戦略的な根回しをして、変える部分と方向についてしっかりとした事務ベースのコンセンサスを取らなくてはなるまい。
今までは「あそこはまとまらないよ」と言われていた九州が、JR九州の求心力によって7県で5億円を拠出して九州観光推進機構を作ったという話に比べて、なんとも残念な会議だった。
我々は時間という要素を無視した議論は出来ないのだ。
* * * *
夜にある会合に出席したところ、隣に座ったのがJR北海道の幹部の方だった。
「北海道開発の組織も大変なのではないですか?」と言うので
「JRが民営化したときほどではないと思います」と答えた。
すると「JRの民営化をしたときは50代以上の指導層は全員が民営化反対で『そんなことをしたら会社をまたいだ列車は走れない』と訴えて、そういう資料を作れ、という指示を出されたものでした」
「はあ」
「ところがその世代の直下の40代後半くらいの人たちは民営化賛成派で、そうしないとダメだし、民営化したって列車が走らないわけがないという意見を強く持っていました。丁度私はそのころ40代になるかならないかでしたが、やはり民営化には賛成でしたね」とのこと。
「ヨーロッパの列車をご覧なさい、会社をまたぐどころか国をまたいででも運行されているではありませんか。だから出来ないわけがないとみんな思っていたものです」とも。
経営学の本を読んでいても、改革は常に必要な事だというフレーズが随所に登場する。どういう改革方向があるのかくらいは常に考えていないと行けないのかも知れない。
* * * *
案外改革の波は来るときはすごい勢いで来るもである。普段から自分の強みと弱みを知り尽くした上で、変えるには何をどういう方向に変えるべきか、ということまでシミュレーションしておく事は決して無駄な事はあるまい。
さてさて、観光推進組織はいかにあるべきだろうか。既存の枠組みをいろいろと考えた上で具体的な案を考えておく事も有効だろう。
少し飲み過ぎたなあ。今日はここまで。