北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

翠明庵~こだわりの蕎麦屋

2008-05-07 23:26:35 | Weblog
 休暇を取って連休続行中です。いろいろと札幌での用事を足しています。

 お昼にうちの奥さんを誘って近くのお蕎麦屋さんへ行きました。お蕎麦屋さんの名前は札幌市西区西野にある「翠明庵(すいめいあん)」。まだ昨年から始められたようでまだ新しいお店です。こちらの自慢は十割蕎麦とのことで、お蕎麦の味も、どのようなこだわりがあるのかも楽しみです。

  

 お店は小上がりでデーブルが3つに、五人がけのカウンターという、こじんまりした感じです。私は大盛りを頼んで、妻には天せいろを注文してもらいました。

 カウンターからご主人の茹での作業をのぞき見していると、蕎麦を入れてから一度茹で釜の蓋をして20秒後にはもう蓋を開けています。ものすごく短い茹で時間です。

 出てきた蕎麦は大盛りなのでセイロが二段になっています。一枚のざるで出すと、下になった蕎麦が重さでつぶれてしまうのです。こういうところにこだわりの片鱗が伺えます。

  

 お蕎麦は珍しいほど緑がかっています。一口食べると、ちょっと青い風味感が感じられて面白い味です。つゆは砂糖を使わずに醤油とみりんだけでつくるのだそうで、甘みの少ないきりりとした汁です。

 天せいろの方の天ぷらは、エビ、マイタケ、レンコン、なす、山菜で、こちらはそばつゆではなく塩で味わうようになっています。なるほど~。

  

  *    *    *    *    *

 お蕎麦を堪能した後は、お客さんがとぎれたのを見計らって、イケメンのご主人と蕎麦談義をふっかけてみます。話し好きかなあ・・・。

「こちらの蕎麦は全部十割だそうですね」
「ええ、道内の黒松内というところの農家から買っています。以前東京で仲介の卸業者さんから買っていたんですが、突然生産者の農家の方から電話が来て、『なんで直接うちから買わないのよ?』って言うんですよ。また値段も良いんですが強気の営業で笑っちゃいましたよ」

「十割で簡単に打てますか」
「同じ方の粉を以前卸から買っていたときは一割のつなぎを入れていたんですが、直接買ってみたら粘りが違ってもう充分に十割でいけますね」

「お湯を使ったりはしないんですか」
「湯ごねじゃどうしても風味が飛んじゃうような気がしてもったいないと思いますね、この粉だったら」

「今日のお蕎麦はずいぶん緑色でしたが、何か違うんですか」
「それはそば粉の管理状態がよいからだと思います。玄蕎麦を低温管理するんですが、その際に水分量も計りながら貯蔵してくれていますから、その農家の方が自家製粉して持ってきてくれる分にはものすごく良い状態が保たれているんですね」

 やっぱり話し好きのご主人で良かった。

  

  *    *    *    *    *

「粉の品種は何なんですか?」
「長野県に安曇野市と合併する前に奈川村というところがあって、そこで地元の農家の方が細々と作っていた地粉なんです。それを今は黒松内の広い畑で作ってくれています。もっともそちらの農家の粉を使っているのは道内で私のところも含めて三軒だけしかないみたいですけどね」

 うーん、確かなこだわりがこちらのお店にもありました。

 こちらのお店では割り箸を止めて洗い箸を使います。おまけにマイ箸を持参の方には50円引きというサービスもあります。環境へのこだわりです。

 そば粉を譲っていただけるかと訊いてみると、ごく少量(1kgくらい)なら可能だとも。日曜日と祝日の夜には有料で蕎麦打ち指導もしてくれるそう。

 「翠明庵」 また新しいこだわりのお店が見つかりました。

  
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする