新人を採用するときに私たちは履歴書を参考にします。その人の過去にどんな道を歩んできたかが良く現れているからです。
どんなクラブ活動をしていたか、どんなボランティア活動をしていたか、どんな資格取得にチャレンジしたか…などを見れば、どんなことに人生の価値観を感じているかがわかるはずです。
先日、職場の課長同士の会合で、ある課長がこんなことを言っていました。
「昨年採用して地方に配属した新人職員の様子を先月見に行ってきたんだよ。そうしたら採用のときに比べて目の色が変わっていたんだ」
「へええ、やる気がいよいよ満ちていましたか」
「その逆。なんだかちょっと疲れた感じだった」
「ええ?そういうときは『目の色が変わった』とは言わないんじゃないですか(笑)。でもその理由はなんでしょう?」
「うん、どうやら久しぶりの新人だったので、先輩や上司たちが心配しすぎて干渉をしすぎたかもしれないね。だいぶ歳も離れてしまっているので、同じ歳くらいの仲間がいないとちょっとかわいそうだと思ったよ」
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反対にこんなことを言う人も。
「私のところは、採用のときに(この子はもつかなあ…)と心配だったんですが、そんなこがちょっとした周りの会話でも聞き耳を立てていたり、分からないことは臆せずに先輩に訊いてくるし、振舞い方が立派なので驚いています。見た目とか印象って当てにならないものだな、とも思いますが、逆に成長の過程で周りが良い影響を与えてやれば、どんな瞬間でも心を入れ替えて本気になるということがあるんだ、とも思いました」
人の成長にしても災害の発生にしても、私たちは本当に未来のことが読めないものです。
でも災害には備える姿勢で、人の育成は焦らずしかもまなざしを絶やさないようにして見守ることで未来を受け止めるべきなのだと思います。
予想できない未来への備えを欠かさないようにいたしましょう。