毎週土曜日の介護スクール、今日で全15回のうちの7回目となりました。
今日の授業テーマは「睡眠について」
私自身も歳を取るにつれて、睡眠時間が短くなってきました。
私の場合は入眠障害はなくて、夜眼を閉じるとすぐに眠りにつくことができます。
しかし夜中に尿意で目が覚めることもしばしばで、夜中に目が覚めるとしばらく寝付けなくなったりもします。
授業では「中途覚醒」や「早朝覚醒」などと呼ばれる状態で、まさに教科書通りの体質になりつつあるようです。
中途覚醒や早朝覚醒を予防するには、あまり早く寝ない方が良くて、少し頑張って遅くまで起きることで朝まで睡眠を引っ張ることができるといいます。
昼寝も良し悪しで、あまり長く寝ると夜寝られなくなりますし、すぐにウツラウツラするような眠りも、やはり夜の睡眠にはよろしくない。
今日の講師の女性の先生はヘルパー歴20数年とのことで、「ウツラウツラするお年寄りはどうしたら良いですか?」という質問に、「介護で家にいる時間は限られていますが、その間にウトウトされているときは『ちょっとお手伝いしてくださいますか』などと声をかけて、その間だけでも寝てしまわないようにするよう心掛けています」とのこと。
眠りの時間や質にも頓着しないのではなく、意識して良い睡眠をとるように心がけなくてはいけないようです。
◆
睡眠用具についての講義では、ベッドと和床のそれぞれのメリットを列挙しましょう、という問いがありました。
私などは普段ベッドに寝ているので、「寝たいときに寝られる」「立ち上がりやすい」「介助しやすい」などのメリットを挙げて、「その逆が和式の布団ではないでしょうか」と意見を述べました。
すると先生は、「ベッドには通気性が良い、という事も覚えておいてください」と言って、ある和式の布団に寝たきりの方でに初めて介護に入った時には、湿気が布団を通じて畳まで及び、「人の形に畳が腐っていました」とのこと。
またその一方で、「和式の布団には"転落事故がない"ことや"這って移動ができる"というメリットがあるんですよ」とも言われました。
体にまひのある方などは、家の中を経って歩くことができなくて、それでも這って移動することで日常生活を送っている方もいるのだそう。
介護現場は想像を超えるところがあります。
◆
今日の午後からは体を動かす実習が始まりました。
今日は「睡眠」がテーマなので、ベッドのシーツを交換するやり方を学びます。
まずはシーツを交換時に扱いやすいように畳むやり方を学び、それから二人で誰もいないベッドでのシーツ交換、さらに人が寝ている状態で一人でシーツを交換するということを教わりました。
シーツのしわや、パジャマの縫い目などのちょっとした段差が寝たきりの方には褥瘡の原因になると言われると、おろそかにはできません。
「三角コーナー」と言って、シーツの四隅の角をピシッとつくる方法を学び、これは家庭でも使えそうです。
またベッドに寝た状態で同僚にシーツを替えてもらうと、ちょっとした手の動きが振動として体に伝わってくることが分かり、交換作業を手荒にはできないことも学びました。
「手の油がつくのでシーツは掌でさわらずに手の甲で作業をすること」「次にする作業をベッドにいる人には声掛けで知らせながらすることで不安を取り除ける」など、細かな注意も教えられないとわからないものです。
普段睡眠が取れていることも、決して当たり前のことではないと知ると、寝られていることがありがたくもなります。
健康で健常でいられるというのはありがたいものです。