以前(3月8日付ブログ)もご紹介した、アドバンス・ケア・プランニング(ACP)のお話。
ACPとは、アドバンス(あらかじめ)、ケア(世話・介護)、プランニング(計画を立てる)を組み合わせた言葉で、自分のこれからの姿をあらかじめ考えておきましょう、という実践活動のこと。
自分が病気になったり、介護が必要になったりしたときに、「自分はどう生きたいか」をあらかじめ元気な時に考えて、家族や介護・医療チームと共有しておくことでもあります。
前回のブログでは、東京都で作成しているACPを進める「私の思い手帳」を東京都の担当部所に申し込んだところまで書きました。
その後、東京都から封筒が送られてきたのですが、中には手帳と手紙が入っていて、手紙の文面は「この手帳は都民の皆様用です。都外からの4冊のご要望でしたが、ご参考までに2部をお送りします」とのこと。
本来は東京都の税金で作られているものなので都民以外には渡せないのだけれど、参考という事で送っていただきました。
周りの家族用にと4冊をお願いしたのですが、現物があればコピーもできるし参考にもできます。
東京都のご担当者のご配慮に感謝します。
ところで私からは「私の思い手帳」という、ACPの理解を深める冊子をお願いしたつもりだったのですが、実はこの手帳には「書き込み編」というペアの冊子があってこちらも送ってくださいました。
まずは「私の思い手帳」で理解を深めたら、実際に書き込んで思いを現実の形にしてみましょう、ということなのですね。
まず気になるのは、私自身のこともありますが、それよりはこれを親に届けてどう感じるかという事です。
これに似たような記録帳でエンディングノートというものがあります。
しかしこちらはどちらかと言うと、お葬式や連絡先などを記録するのが主たるイメージの冊子です。
それに対して「私の思い手帳」は、自分の大事にしていることや希望、もしものときの処置などへの意思を示しておくもので、エンディングノートよりはもっと広範囲の関心ごとを記録しておこうというものになっています。
「書き込み編」の最後のページには、見直した時の日付などの記録を書き込む欄もありました。
考えは何度変わっても良いのです。
そのたびごとの自分の思いを明らかにしておくことが大切なのですね。
アドバンス・ケア・プランニングという考え方がある、こういう手帳がある、そのことに気がついていればいつか本気になるのではないでしょうか。